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  1. 鹿児島県議会 1996-06-27
    1996-06-27 平成8年生活厚生委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        …………………………         午前十時一分開議        ………………………… ◯尾辻委員長 おはようございます。  定足数に達しておりますので、ただいまから生活厚生委員会を開会いたします。  当委員会に付託されました審査案件は、陳情十三件であります。  審査日程などの協議のため暫時休憩いたします。        午前十時一分休憩      ────────────────        午前十時二分開議 2 ◯尾辻委員長 再開いたします。  審査日程につきましては、お手元に配付してあります審査日程案のとおり進めてまいりたいと思いますが、御異議ございませんか。    [「異議なし」という者あり] 3 ◯尾辻委員長 御異議ありませんので、日程についてはそのように決定いたしました。  それでは日程表に従い、保健福祉部の審査を行います。  初めに、保健福祉部長の総括説明を求めますが、障害者総合福祉センター、仮称ですが、の基本設計につきましては関係課長の補足説明があります。 4 ◯安達保健福祉部長 平成八年第二回県議会定例会に保健福祉部から提出いたしております議案関係はございませんので、第一回定例会以降これまでに取り組んでまいりました保健福祉部関係の主要施策の推移等につきまして御説明させていただきます。  お手元に配付してございます資料の一ページをお開きいただきたいと思います。  まず、一、健康づくりの推進、(一)健康の増進、ア、健康づくりの啓発指導につきましては、自分の健康は自分でつくるという自覚と認識を高めていただけますよう、県民総ぐるみ健康づくり運動の一層の推進に努め、地域のリーダーとなります主婦等を対象といたしました健康ライフ教室開催事業や地域の身近な健康づくり情報を地域住民の方々に提供いたします地域健康づくりガイド事業を、各保健所単位で実施いたしますとともに、市町村が行います毎日一万歩運動推進事業への助成を行うことといたしております。
     イの健康づくり体制の整備の県民健康プラザの整備につきましては、昨年八月に策定いたしました基本計画に基づき、現在健康増進センター及び健康づくり医療センター基本設計作業を実施しているところであり、本年夏ごろを目途に基本設計を取りまとめたいと考えております。  (二)保健活動の推進、ア、歯科保健対策の推進につきましては、歯と口の健康づくりの大切さを広く普及啓発し、生涯を通じた口腔衛生意識の高揚を図りますため、六月八日鹿児島市中央公民館におきまして功労者表彰、特別講演、歯科検診、歯科相談などを内容といたします八〇二〇運動推進県民大会を初めて開催いたしました。  イの成人・老人保健対策の推進につきましては、疾病の予防から早期発見、早期治療、リハビリテーション等に至る包括的な対策を推進いたしますとともに、介護を必要とする高齢者のための老人保健施設老人訪問看護ステーションの計画的な整備の促進、在宅訪問ケアの充実を図るなど、鹿児島すこやか長寿プランの着実な推進に努めているところでございます。  次に、(三)疾病の予防、ア、結核などの感染症の予防につきましては、エイズ患者やHIV感染者の方々に対しまして、総合的で専門的な医療を提供いたしますとともに、他の医療機関に対しエイズ診療に関する情報提供や技術支援を行えるエイズ治療拠点病院といたしまして、平成七年三月に鹿児島大学医学部附属病院県立大島病院の二つの医療機関を選定いたしておりましたが、本年五月二十日、この両病院名を一般に公表いたしました。またエイズ患者やHIV感染者の治療、相談体制の充実を図り、対象者の利便性や各症状に応じました専門的診療を確保するという観点から、専門的医療機能を有する地域中核的医療機関にもエイズやHIV感染者の治療、相談に協力していただきますため、今回十一の医療機関をエイズ治療協力病院に指定し、その病院名及び専門的診療科名をあわせて一般に公表いたしました。今後これらの治療拠点病院及び治療協力病院を中心に、一般の医療機関も含め患者、感染者の立場に立ちました医療体制の整備が図られますよう努めてまいりたいと思います。  二ページをお開きいただきたいと思います。  宮之城畜犬管理センターにつきましては、昨年度センター内に子犬、子猫及び負傷動物の収容及び治療のための施設を建設いたしました。現在、その運営開始のための諸準備を進めており、今年度から子犬、子猫の譲渡等を実施してまいりたいと考えております。  二、保健医療供給体制の総合的な整備、(一)保健医療供給体制の整備、アの地域保健医療体制の整備につきましては、本県におきます末期医療のあり方につきまして、各方面からの専門的な検討を行っていただきますための鹿児島県ターミナルケア懇話会を設置し、六月七日に第一回の懇話会を開催したところでございます。  イの県立病院の整備につきましては、昨年九月に策定いたしました鹿児島県病院事業経営健全化計画の着実な推進を図りますため、各病院の施設設備や医療機器等の整備を行い、地域の中核的医療機関としての診療機能の充実に努めているところでございます。  ウの離島僻地医療体制の整備につきましては、平成七年度から取り組んでおります遠隔画像診断等医療情報ネットワーク構築モデル事業につきまして、奄美の二つの診療所、具体的には喜界町立国保診療所と瀬戸内町僻地診療所でございますが、奄美の二つの診療所と県立大島病院鹿児島大学医学部附属病院間で画像伝送によります医療情報ネットワークシステムを開発し、モデル実験等を実施してまいりますため、五月二十四日遠隔画像診断等医療情報ネットワーク構築調査検討委員会を開催したところでございます。必要な機材は既に平成七年度三月補正予算で整備しておりますので、今後ソフトウエアの開発等を行い、年内にはモデル実験を開始したいと考えております。  次に、エの医薬品・血液の安定的確保につきましては、今年度も大口及び姶良地区におきまして、引き続き医薬分業定着促進検討事業を実施し、医薬分業の推進に努めますとともに、平成八年度から未就業薬剤師就業促進事業を実施し、未就業薬剤師の掘り起こしを行うなど、医薬分業の進展等に対応した薬剤師の確保に努めることといたしております。また血液需要に対応いたしますため、献血の推進に努めているところでございますが、例年夏場になりますと血液が不足いたしますことから、七月の愛の血液助け合い運動月間の七月二十八日に鹿児島市におきまして献血推進街頭キャンペーンを実施し、四百ミリリットル献血と成分献血の推進を図りますとともに、県学生献血推進協議会に対する研修会を開催し、次代を担う新献血者の育成を図るなど、献血の一層の推進に努めることといたしております。  三ページをお開きいただきたいと思います。  (二)保健医療従事者の養成確保につきましては、本格的な高齢社会を迎える中で、県民の方々に看護やケアに対する理解と認識を深めていただきますため、看護週間中の五月十二日に県看護協会等関係団体との共催によりまして、「看護の心をみんなの心に」をテーマといたします第五回看護の日記念式典を開催いたしました。また、看護職員の資質の向上と、看護教育の内容の一層の充実を図りますため、六月十八日から二カ月間の予定で実習指導者講習会を実施いたしております。  三、安全で衛生的な生活環境の確保、(一)食品等の安全確保につきましては、食中毒防止対策の一環といたしまして、六月十五日から十月十四日までを食中毒注意報発令実施期間と定め、食中毒の発生しやすい気象条件になりました場合には、食中毒注意報を発令し、広く県民の注意を喚起することといたしております。なお、全国各地で発生しております病原性大腸菌O-一五七によります食中毒発生防止への対応といたしましては、保健所を通じましての集団給食施設への監視の強化及びふき取り検査の実施や、関係団体等を通じましての病院や老人ホーム、保育所等への注意喚起を行いますとともに、県民の方々への啓発を図りますため、B4判一枚のパンフレット八万部を作成し、保健所、市町村を通じまして各家庭や集団給食施設などに配布したところでございます。  (二)医薬品の安全性等の確保につきましては、薬物の乱用防止を図りますため、六月二十二日から七月二十一日まで「ダメ。ゼッタイ。」普及運動を展開し、六月二十六日の国際麻薬乱用撲滅デーの周知を図りますとともに、県下十六地区におきまして街頭キャンペーンを実施するなど、薬物乱用の有害性について広く啓発に努めているところでございます。  以上が健康関係に関する概要でございます。  次に、福祉関係について御説明させていただきます。  一、高齢者の福祉の増進、(一)すこやかな長寿社会づくりにつきましては、鹿児島すこやか長寿プランに基づき各種施策を積極的に推進しているところでございますが、県内外の高齢者の方々が交流活動や文化・スポーツ活動等を行いますための高齢者交流センター、依然仮称でございますが、高齢者交流センターにつきましては、先般その実施設計が終了し、現在建設工事着工に向けまして諸般の準備を進めているところでございます。  四ページをお開きいただきたいと思います。  (二)高齢者の在宅福祉の充実につきましては、今年度から新たに人口規模の小さい市町村におきまして、モデル的に取り組むことといたしております二十四時間ホームヘルパー派遣促進モデル事業や、援護を必要といたします高齢者等の在宅での生活を支援いたします高齢者等住宅改造推進事業につきまして、市町村等に対する説明会を開催し、市町村での積極的な取り組みを促しているところでございます。  二、障害者の福祉の増進、(一)障害者(児)の自立と社会参加の促進につきましては、障害者のための総合的な福祉センターとして整備を進めております障害者総合福祉センター、これも仮称でございますが、障害者総合福祉センターにつきまして、平成七年度に実施した基本設計を取りまとめ、六月十七日にその概要を公表したところでございます。今年度はこの基本設計を踏まえまして実施設計を行ってまいりたいと考えております。なお、基本設計の概要等につきましては後ほど担当課長の方から御説明させていただきます。このほか障害者の方々のスポーツの振興と社会参加を促進し、あわせて障害者の方々に対する県民各位の理解を深めていただけますよう、四月二十八日に精神薄弱者の方々による第四回鹿児島県ゆうあいスポーツ大会を、また五月二十六日には身体障害者の方々によります第三十四回鹿児島県身体障害者スポーツ大会を、県立陸上競技場を中心としてそれぞれ開催いたしました。なお、両大会で優秀な成績をおさめられた選手の方々は来る九月二十一日、二十二日に開催されるゆうあいピック北海道大会及び十月二十六日、二十七日に開催される全国身体障害者スポーツ大会にそれぞれ派遣することといたしております。  次に、三、児童福祉・母子家庭等の福祉の増進、(一)児童の健全育成の推進につきましては、休日や夜間におきましても児童問題に関する電話相談に応じられますよう、子供・家庭一一〇番を六月一日に県児童総合相談センターに設置いたしました。子育てに関する不安や児童の問題等で悩みを抱える方々にいつでも気軽に利用していただくことによりまして、今後とも児童の健全育成に努めてまいりたいと考えております。  以上をもちまして、保健福祉部の所管事項の説明を終わらせていただきますが、ここでお許しをいただけますならば、今回の不祥事につきまして一言おわびを申し上げたいと存じます。  去る六月十五日、北薩福祉事務所の職員が飲酒運転及びひき逃げの容疑で逮捕されるという事態が発生いたしました。県民の模範となるべき県職員がこのような不祥事を引き起こしましたことは、まことに残念であり、県民の皆様方に大変申しわけないと考えております。職員の交通事故及び交通法令違反の防止につきましては、かねてから機会あるごとに注意喚起に努めてきたところでございますが、今回の事件を契機に六月十七日には改めて文書による指導を行ったところでございます。今後とも職員の綱紀の粛正と交通事故等の防止の指導に一層努めてまいりたいと考えておりますが、まことに申しわけございませんでした。 5 ◯林 障害福祉課長 引き続き障害者総合福祉センター基本設計の概要につきまして、お手元に配付してございます資料に基づいて説明をさせていただきます。  資料の一ページに完成予想図を添付しておりますので、ごらんください。  二ページをお開きください。  一にセンター整備の背景、理念、整備内容等を整理しております。これらにつきましては既に昨年の整備基本計画において公表をしたところでございますが、基本的な考え方は、障害者の自立と社会参加を促進し、地域社会としてもこれを積極的に支援していく、そのための中核施設を整備しようとするものでございます。  二の建設地につきましては、更生相談所等がございます小野一丁目の現在地で整備を図ることといたしております。  三の敷地面積につきましては、市道拡幅や甲突川の親水性護岸工事の関係で約一万六千五百平方メートル程度になると見ております。  四に建物構造及び建物延べ床面積を整理してございます。建物構造につきましては、敷地をできるだけ有効に活用したいという観点や、関係団体等の要望も踏まえまして三階建てとして整備を進めることといたしております。なお、計画地一帯につきましては、用途地域の見直しによりまして、これまでの第一種低層住宅専用地域から第二種中高層専用住宅地域に変更されましたため、高さ規制が緩和されまして三階建ての整備が可能となったところでございます。建物延べ床面積につきましては、おおむね八千四百平方メートル程度になると見ております。  五に整備スケジュールを示してございますが、本年度に実施設計をつくりまして、九年度に着工の予定で、平成十二年度中までには開館にこぎつけたいと考えております。  三ページをお開きください。  六に施設の機能を整理してございます。既存の三つの施設、身体障害者更生相談所身体障害者更生指導所、点字図書館につきましては整備拡充を図ります。これらに多目的ホール、プール、体育館、それから団体交流室などの自立交流促進施設を新たに設けまして、全体として障害者のための総合的な拠点施設の整備を進めるつもりでございます。  七に施設の内容を整理しております。屋内施設につきましては、既存の三施設と新設の自立交流促進施設の四施設がございますが、各施設の機能や目的、障害者施設としての利便性、安全性を考慮して、各階ごとの配置を行っております。屋外施設につきましては、グラウンド、アーチェリー場等を整備する予定でございます。  ここで基本設計をまとめるに当たっての基本的な考え方を説明させていただきたいと思います。一点目は障害者への配慮を重視すること、二点目は敷地を有効活用して利用者にわかりやすい動線計画とすること、三点目は敷地内の緑化等周辺環境との調和に配慮すること、こういったものを基本設計に反映させております。  四ページをお開きください。  施設配置図でございます。まず、配置の基本的な考え方でございますが、各施設の機能や目的に留意し、四つの部門を有機的に機能的に配置することに配慮してございます。もう一点は、来館者の円滑で安全な利用が図れるような配置ということでございます。配置図にありますように、計画地は東西に長い敷地となっております。全体配置につきましては、この敷地特性を生かしまして、東側から駐車場、玄関、相談所、指導所等の静的ゾーン、自立交流促進施設の動的ゾーンを配置し、西側にグラウンドを配置することにいたしております。この結果、障害者施設としての人の動線が単純でわかりやすい配置になると考えております。  それでは、ここで大きな完成予想図を準備してありますので、幾つかのポイントを説明させていただきます。  まず、駐車場でございますが、東側の空き地に主たる駐車場を配置することにいたしております。ここが東側の駐車場になります。それから北側の甲突川の側のここのところにも駐車場を配置することにいたしております。こうすることによりまして、多数の駐車が可能になると思っております。玄関につきましては、人も車も東側が駐車場になる関係で、ここに一元化するということにいたしております。またここに国道三号線がございますが、ここから車で来られる方は玉江橋を渡ってここに来ていただくと、非常にわかりやすい道路になるんじゃないかと思っております。また、バス等で来られる方はこちらの栄門橋、人道橋がございますが、こちらを通って歩いてきていただければ、ここにサブの玄関がございますので、ここから入っていただくということになります。それともう一つは道路の拡張が予定されておりまして、ここに新しく九メートル道路が通るというふうなことになっているようでございます。こちらに親水性護岸ということで、車いすでもおりられるような道路がここに整備される予定でございます。これらはいずれも県の土木部の方でやられる分と市の方でやられる部分の工事でございます。こういうようなことで障害者が車いすで水際まで接近できるということもございます。また、この道路につきましてもここの交差点が非常によくなります関係で、ここの来所が非常によくなるんではないかというふうに思っております。  以上、センターの基本設計の概要につきまして御説明を申し上げましたが、本県障害者施設の拠点施設としての機能が十分果たせるように準備を進めてまいることといたしておりますので、よろしくお願いいたします。 6 ◯尾辻委員長 ここで傍聴者についてお諮りいたします。  住所鹿児島市鴨池一の七の五、牧薗次男氏から傍聴の申し出がありましたが、これを許可することとしてよろしいですか。    [「異議なし」という者あり] 7 ◯尾辻委員長 御異議ございませんので、傍聴を許可することといたします。  続いて陳情の審査を行います。  審査はお手元の請願・陳情文書表の順序に従い審査いたします。  初めに、新規分の陳情の審査をいたします。  それでは、陳情第五〇二一号を議題といたします。  保健予防課長の説明を求めます。 8 ◯宇田保健予防課長 陳情第五〇二一号「骨髄バンク」の危機的状況に対策を求めるについて御説明申し上げます。  陳情は、かごしま骨髄バンク推進連絡会議代表牧薗次男氏から提出されたものであります。  陳情の趣旨は、骨髄バンク事業への取り組みにつきまして、その一層の充実を求めるものでございます。この骨髄バンク事業は、白血病再生不良性貧血などの血液難病の患者を救うために、健康な骨髄液を提供するドナーをあらかじめ登録しておくもので、十万人のドナー登録数で約九割の患者に移植のチャンスが生れると言われております。鹿児島県でも千五百人のドナー登録を目標といたしておりまして、一人でも多くの県民が登録するようさらなる普及啓発とそのための予算措置を求めるものでございます。  執行部の意見を申し上げます。骨髄バンク事業の推進につきましては、財団法人骨髄移植推進財団が主体となり、その普及啓発には都道府県が協力することとなっております。本県におきましても平成五年に鹿児島県骨髄バンク推進協議会を設置いたしまして、ドナー登録千五百人を目標に街頭キャンペーンや研修会、ポスターの作成など、その普及啓発を進めてまいりました。また、平成六年十二月からは赤十字血液センターのみで受け付けておりました登録を、川内保健所及び鹿屋保健所でも開始いたしまして、登録しやすい環境づくりに努めてまいりましたが、平成八年四月末現在で本県のドナー登録は九百三十九人となっております。ドナー登録された方々の善意に感謝いたしますとともに、一人でも多くの方がドナー登録されますよう、今後ともさらなる普及啓発に努めてまいりたいと考えております。 9 ◯尾辻委員長 説明が終わりましたので、質疑がありましたらお願いをいたします。  質疑ございませんか。 10 ◯平山委員 保健予防課長にお尋ねをしますが、この陳情の趣旨の中に、目標登録者数を千五百人を可能にするような云々というのがあるわけですが、今現在九百三十九人だと、四月末現在ですね。これをどのくらいのあれで県としては期間でこの陳情の方の意に沿うように進めていかれる予定、予定といったらおかしいけど、見通しと言いますかね、その辺わかっておれば教えてくださいよ。 11 ◯宇田保健予防課長 あくまでも今年度が目標年次でございましたので、今年度末までに何とか千五百人の目標数を達成するように努力をしていきたいと思っております。 12 ◯平山委員 骨髄バンク推進協議会が鹿児島県につくられたのは平成五年だということですね。五年から六年、七年、八年度と、今、半分ちょっといってますわね、登録者が。なかなかこれから先それぐらいが非常に困難が予想されるんですが、特別な何か施策というのを考えておられるんですか。そうしないと今までの計算でいくとなかなかこれちょっと達成できないがなという気がするんですが、何かそこにちょっと今までと変わった、最後の年だから、目標の。何とかしようという何か促進できるようなことを特別に現在考えておられますか。 13 ◯宇田保健予防課長 これまでも先ほど申し上げましたとおり、パンフレットあるいは街頭キャンペーンをやってきておりますが、限られた予算の中でことし特に力を入れてまいりたいと思っておりますのは、もう少しパンフレットの数を増刷いたしまして、多くの方々に読んでいただけるように努力をするということが一つあろうかと思いますし、あと街頭キャンペーンも従来鹿児島市で行っておりましたけれども、県下何カ所かでキャンペーンと言いますか、保健所の力をお借りしながら少し対象とする地域を広げていくというようなことも課内では考えております。 14 ◯平山委員 大変努力はしておられることは……。 15 ◯尾辻委員長 暫時休憩いたします。        午前十時三十二分休憩      ────────────────        午前十時三十四分開議 16 ◯尾辻委員長 再開いたします。 17 ◯平山委員 休憩中に予算が絡むという話でありましたが、必要に応じれば九月で補正を組まれてもいいんじゃないかなという気もする、それはそれとして執行部の考え方ですから、いや、そこまでは私は申し上げませんが、範囲内でと、保健所を通じてという、もう少し県下の皆さんに知れわたるような協力を求めるというのは、よほど強力に押し進めないと僕は無理じゃないかなと、こう思うんですね。  そこで、これは今、休憩時間にもありましたが、予算というのが伴いますので、大変だと思うんですが、私は現在までこうすればよかったんじゃないかなというようなことを申し上げると、もう少し予算をとって例えば今、みんな何ですか、テレビとか、こういうものを使ってでもあれすると非常にわかりやすいんじゃないかなと、メディアを使うこと、最大限にお使いになるとか、そうするとこういう趣旨に沿ったものが、テレビにいつも出せというんじゃないんだけれども、そういう会があればそういう報道もしてもらうとか、今、新聞とかいろんなパンフレットをやっても広告が多いもんだから余りパンフレットをどうだろうかなと思うんですよね。それよりもテレビあたりでぽっと出すとかすると、時間帯によっては相当の人が見るんじゃないかなと、これはただ私の独断と偏見かもしれませんが、そういうことを考える。これは今後のひとつ取り組みとしてこういうものをお考えになる方向でいかれたらどうでしょうかと、こういうことを私は提言というか、要望をしておきたいな、このように思います。前向きにどうぞ取り組んでいただきたい、こういうことです。以上です。 18 ◯尾辻委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 19 ◯尾辻委員長 ほかにないようですので、質疑を終了し採決を行います。  陳情第五〇二一号についての取り扱い意見をお願いいたします。 20 ◯平山委員 この陳情は大変大事な問題だと思います。したがいまして、今さっき私は意見も申し上げましたが、やはり県民一体となってこれは大いに推進をさしていかなければいけないんじゃないかなと、そのようなことを感ずるわけでございまして、この陳情につきましては採択をしたらどうかと、採択ということでございます。 21 ◯尾辻委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 22 ◯尾辻委員長 陳情第五〇二一号については、採択との御意見ですが、そのように決定することに御異議ございませんか。    [「なし」という者あり] 23 ◯尾辻委員長 御異議ありませんので、陳情第五〇二一号については採択すべきものと決定いたしました。  次に、陳情第五〇二四号を議題といたします。  これについては県立病院課と保健予防課が関係ありますので、まず県立病院課長の説明を求めます。 24 ◯濱潟県立病院課長 陳情第五〇二四号の病院事業経営健全化計画に伴う県立姶良病院の病床削減において、患者追い出しになっている現状に関する陳情について御説明申し上げます。  陳情者は鹿屋市新生町十九の二十一、流合秀夫氏外五名でございます。陳情事項は三項目でございますが、当課所管にかかわります第一項と第三項について御説明申し上げます。  陳情の趣旨は、鹿児島県病院事業経営健全化計画の実施に伴い、姶良病院で一個病棟が休止されることに関して、県立姶良病院においてこれ以上の病床削減をしないこと、また病棟休止に伴う強制退院的な患者追い出しをやめ、患者、家族の意見を十分尊重することというものでございます。  執行部の意見を申し上げます。県立病院が地域の中核的な医療機関として、本来の目的である民間医療機関では対応が困難な医療を担うという県立病院にふさわしい公共性を発揮していくためには、県立病院を取り巻く医療環境の変化に対応した診療体制の見直しを行うとともに、安定した経営基盤の確立が求められておりますことから、昨年九月、病院ごとの診療体制の見直しを基本とした鹿児島県病院事業経営健全化計画を策定し、本年度を計画初年度として経営の健全化に取り組んでいるところでございます。姶良病院につきましても、県内唯一の公立精神病院として民間医療機関では対応しがたい専門医療に積極的に取り組むことを基本方針といたしまして、他の医療機関をはじめ保健、福祉の関係機関との連携強化やリハビリテーション活動の拡充などにより、平均在院日数の短縮を図り、長期化している入院体制の短期治療型診療体制への転換に努めることとしております。このため一病棟五十床を休止することとしたものでございますが、これ以上の病床削減につきましては、地域における受け入れ態勢の整備状況等も踏まえながら判断することといたしております。  精神障害者の方々の社会復帰及び自立と社会参加の促進は、近年精神保健福祉行政において重要な課題となっており、姶良病院におきましても精神障害者の方々が社会生活を送りながら治療を受けられるような通院治療の拡充、関係機関との連携や、家族の方々の協力による平均在院日数の短縮等を推進しているところでございますが、患者さんの入退院につきましては、あくまで主治医を中心とした医療チームの判断により行われるものであり、それぞれの患者さんの病状に応じて、家庭における受け入れ状況等にも十分配慮しながら適切に対応してきているところでございます。  以上でございます。 25 ◯宇田保健予防課長 保健予防課所管の二項について御説明申し上げます。  二項の陳情の趣旨は、デイケアや中間施設等地域における受け入れ態勢の確立を初め、本県の精神医療の充実を求めるというものでございます。  執行部の意見を申し上げます。すべての人々が障害の有無や程度を問わず生き生きと暮らしていけるような社会の構築という観点から、精神障害者の社会復帰及び自立と社会経済活動への参加の促進は重要な課題となっております。本県におきましても在宅の精神障害者を支援するため、治療費等の公費負担申請手続の簡素化による通院医療の促進、病院や保健所が行うデイケアによるリハビリテーションの推進、保健所における訪問指導や相談の実施、住居の提供や生活指導等を行う援護寮や福祉ホーム、グループホームなどの社会復帰施設に対する整備費や運営費の補助、社会適応訓練等を行う通院患者リハビリテーション事業の実施、通所授産施設や小規模作業所に対する運営費等の補助、助成等を行っております。このほか鹿児島県精神障害者家族会連合会に委託いたしまして、精神障害者ふれあい大会や仲間づくり集会等を開催し、地域の理解が得られるよう努めております。今後とも関係機関と連携を図りながら社会復帰施設等の整備の促進など精神障害者の社会復帰及び自立と社会経済活動への参加を促進するための各種事業を積極的に推進してまいりたいと考えております。以上です。 26 ◯尾辻委員長 執行部の説明が終わりましたので、質疑がありましたら、お願いをいたします。 27 ◯平山委員 ちょっとこれ病床削減ということなんですが、これに関連したことになると思いますので、お聞きいたしますが、これは保健予防課長になるのかな、今、精神病の治療が大変進んできていると思うんですね、薬物療法等によって。そういうことを考えますときに、大体姶良病院で、こういうことを言っていいかどうかわからんけど、例えば躁うつ病が大体どれぐらいのパーセンテージで入院を今までしていたとか、あるいは精神分裂症がどうだったとか、どれぐらいだと、そういうあれがわかると、判断の材料になると思うんですが、差し支えのない範囲で教えていただきたいんですが。 28 ◯宇田保健予防課長 県立姶良病院に限っての入院患者の病状の内訳については私どもの方でちょっと手持ちの資料がございませんが、全体として申し上げますと、入院している精神障害者の約六割から七割が分裂病だということになっておりますし、躁うつ病は約一割ぐらいだと、それと近年痴呆性の疾患ですが、器質性の患者さんと言いますか、そういう方々が一割弱ぐらいだと、それとアルコール性の中毒性ですね、中毒性の精神障害というような方々も約一割弱ぐらいおられるだろうということですので、姶良病院につきましても同等の傾向かと思われます。 29 ◯平山委員 大体の全体的な像でいいわけですが、今、大体どの程度というかな、薬物療法とか、いろんな療法でね、どうしても入院が必要だというのは私は全体的に見て七、八割じゃないのかなという気も、これはただ私が勘で申し上げて恐縮なんですが、そういう治療の実態と言いますかね、そういうのはどういうあれが一番やり方が多いんでしょうかね。それわかれば教えていただきたいんですがな。薬物であれするのが大分今、薬のあれも発達してきてという精神科のお医者さんからも聞く話なもんだから、私、最近そういうあれを調べたことがないので、もしわかっておれば教えてもらえんかなと、こう思うんですが。 30 ◯宇田保健予防課長 先生御指摘のとおり、近年医薬品の発達というようなことと、あとさらにカウンセリング技術の向上といったようなこともございますし、あと早期にやはり発見と言いますか、診療所の数等もふえてまいりまして、外来で発見されるケースというのもふえてきております。早期に発見されるケースにつきましての早期な治療が可能になったというようなこともございまして、全体的な入院日数と、在院日数というのは短縮してきている傾向でございます。ちなみに本県におきましても、平成元年に七百三十五日の平均在院日数でありましたものが、もう既に七百日を切りまして、平成六年で六百九十一日というぐあいに在院日数が短くなってきておりますし、全国的にもやはり全体的に在院日数は短くなってきているという傾向でございます。 31 ◯尾辻委員長 ほかにございませんか。 32 ◯四元委員 病院事業経営健全化計画というのは、安達部長が取り組んでいただいて、今、進行中だと思いますよね。今現在どのような形になっているのか、簡単にちょっと教えてくれませんか。 33 ◯濱潟県立病院課長 県立病院の経営健全化計画の実施状況についてのお尋ねかと思いますが、姶良病院につきましては、今の陳情の関係でございますけれども、一病棟を一応休止するという関係につきましては、今月末を目途に……。(「全体計画を」という者あり)失礼しました。  全体の県立病院の経営健全化計画につきましては、ハード面で病棟の改修工事、病棟の削減等を前提としておりますので、病棟の改修工事等を踏まえて現在工事を着手している箇所、工事が終わった病院等あるわけでございますけれども、病棟運営という観点でいきますと、既に計画実施に必要な改修工事を終えて病棟再編が整ったところとしては鹿屋病院、それから北薩病院でございまして、地域のその他の医療機関との連携を強化しながら、効率的な病床運営を行うということで、この四月以降病床利用率という点で見ますと、順調に推移しているということでございますが、病棟改修工事等が少しおくれております大島病院と薩南病院におきましては、今後病室拡張などの病棟改修工事を実施することになるわけでございますけれども、病院の運営や入院しておられる患者さん等がおられますので、そういう方々に支障が生じないよう適切に対処していくというふうに考えております。 34 ◯四元委員 県立病院の再編とか、この健全化問題はもう長い間本会議で論議をされて、もう大きな私ども議会の懸案事項でもあると、このように思っております。だからこの一年やはりその推移を見守りながら意見も申し上げていかんないかんなと思っておるわけですが、やはり公営企業ですよね。すると公営企業法というのは御承知のとおりですが、この目的は公共性と経済性をこの二面を目的としておるわけで、そういった意味では経済性が損なわれるということは、ちょっとオーバーに言うと法律違反なんですよ。それで私も本会議で申し上げたこともあるんですが、そういう法律の精神もひとつ十分斟酌していただいて、健全な県立病院になるようにぜひ進めていただきたいとお願いをいたしておきます。以上です。 35 ◯南 委員 陳情の要旨と執行部の意見でちょっと理解しがたい部分があるんですけれども、陳情事項の三ですね、これまでの強制退院的な患者追い出しをやめ、患者、家族の意見を十分尊重することというのがございますが、執行部の意見の最後から四行目の後半の部分ですかね、患者さんの入退院については、あくまで主治医を中心とした医療チームの判断により行われるものであり、それぞれの患者さんの病状に応じて家庭における受け入れ状況等にも十分配慮しながら、適切に対応してきているところであるというのがあるわけですが、どうもここのところが食い違いが非常に大きいような気がするんですけどね。これちょっと説明していただけませんか。この陳情事項をこういうような患者の強制的な退院云々というふうに受けとめている家族の方々ですね。そして家族の受け入れについても十分意見を聞いていないというようなふうに受け取れるんですけれども、これどういうふうに理解すればいいですかね。 36 ◯濱潟県立病院課長 姶良病院の病棟休止に当たりましては、ことしの三月後半以降でございますけれども、患者さんの症状等を勘案いたしまして、患者の方及び家族の方々の御意見にも配慮しながら、それぞれの患者さんの症状に応じた対応を一応進めてきているというところでございます。
    37 ◯南 委員 どうも手紙の内容についても、とにかく赤字解消のために病棟を一つ休止するということで、長期に入院している患者さんの退院を要請をしてきたという内容の手紙、そしてお医者さんも同じようなことを言っているというのがありますが、患者さんに言わせると、強制的に退院させられたという感じが非常に強いというようなこと、それからまた家庭で非常に退院してきた場合に、家庭としては非常に困る状況であり、またほかに入院をする病院等を探すにも苦労をされているというようなこと等を聞いているわけですが、そしてまた鹿児島県の特性と申しますか、非常に精神障害者に対する感情というんですか、これ非常に、言えば村八分になるような感じで受け取られるというような場合があるようでございますし、また家族としては、帰ってきてもらうと地域の方々からそういう目で見られるから、どっかやっぱり病院にあるいは中間施設にというような希望も非常に強い中で、苦悩をしながら退院せざるを得なかったということも聞いているわけですけれども、特に地域社会がこういう方々に対する受け取り方と言いましょうか、それらについてはどのように把握をされていらっしゃいますか。 38 ◯濱潟県立病院課長 南委員の方からお話のありました病院長から家族の患者の方々あての文書につきましては、詳細については手元に資料を持ち合わせていないところでございますけれども、内容についてかいつまんで申し上げますと、今後の姶良病院のあり方及び役割、あるいは社会復帰機能の強化とか、重篤な患者の方の急性期患者への対応などの問題、それから経営健全化計画の策定に至った理由、それから病棟休止を含む計画の必要性、それから病棟休止に向けての考え方等について院長名で家族の方々、入院患者の方々の全家族に一応出されているというふうに理解しておりまして、最終的な文言というんでしょうか、につきましては、御家族におかれましてはできるだけ早期に御来院の上、主治医や病棟スタッフと今後の治療方針などについて御相談されるようお願いいたしますという文面になっておるかと思います。  それで、入院されている患者の方々の動向等につきまして少し御説明申し上げたいと思うんですが、姶良病院の入院患者の方の入院患者数と申しましょうか、につきましては、三月中旬現在の段階で約三百人程度入院しておられたわけでございますが、六月中旬現在で約二百三十名ほどになっております。この間約百名ほどの患者さんが一応退院、あるいは転院等しておられるわけでございますが、このうち約五割強の方々が自宅にお帰りになっておられます。それから残り五割弱の方々が他の病院に転院されたり、特別養護老人ホーム、あるいは老人保健施設等に入所されているところでございます。  それで、退院等に接しましては、先ほど申し上げましたけれども、家族の方々に御来院いただいたりいたしまして、御意見等にも十分配慮しながら適切に対応してきているというふうに考えております。 39 ◯南 委員 その陳情事項の二ですね、五ページの方に執行部の意見があるわけですが、中間施設についてそこにいろいろと列記されておりますが、現在中間施設、どの程度患者さんの需要に適合するような中間施設というのが準備されているんでしょうか。 40 ◯宇田保健予防課長 陳情に中間施設等とございまして、私どもが精神障害者を在宅へお返しする際の訓練施設と位置づけておりますものが、社会復帰施設ということで法に記載をされております。その中で援護寮と言いますのが県内に一カ所、福祉ホームが県内に五カ所、通所授産施設が県内に一カ所ございます。加えて生活の場の提供ということで、グループで生活をしていただくためのグループホームというのが五カ所ほどございますし、就労の訓練といったような意味合いで小規模作業所あるいは通院患者リハビリテーション事業といったようなものがあるわけですけれども、小規模作業所は県内に四カ所、通院患者リハビリテーション事業に御協力をいただいている協力事業所は八十二カ所となっております。 41 ◯南 委員 そうした施設に精神障害者、退院をされた方々が実態としてどのくらいなんでしょうか。百名ぐらいのうち特別養護老人ホーム等に入所されていらっしゃる方もいらっしゃるようですが、五割強の方々が自宅で療養中だと思うんですけれども、そういう方々がこうしたいわゆる中間施設的なものにどの程度活用をされていらっしゃるんでしょうか。 42 ◯濱潟県立病院課長 姶良病院から退院されました患者さん方の施設等への入所の状況でございますが、六月中旬段階では特別養護老人ホーム、老人保健施設等の施設に十名程度の方が入所されているというふうに伺っております。 43 ◯南 委員 じゃ、ほとんど自宅におってこうした施設は活用されていないというふうに理解していいんですかね。 44 ◯宇田保健予防課長 在宅の精神障害者の方々が治療を受けられるシステムというのもございまして、先ほど私申し上げましたが、通院患者の治療を促進するための精神障害者精神保健福祉手帳といったようなものがございますし、必ずしもただいま私が申し上げました中間施設的な意味合いのある施設に通うということが、その治療の継続ということになるのではないというぐあいに思っております。また在宅のケースにつきましては、保健所も病院と連携をとりながら相談指導に伺いましたり、あるいは保健所で行いますデイケアだとか、そういったようなものも御活用をいただいているところでございます。さらに家族会の方々が独自にまたいろいろと障害者の方々に対する相談といったようなものもしていただいているところでございまして、中間施設においでになる、あるいは入所される、通所されるという方々だけではないということを御理解をいただきたいと思います。 45 ◯尾辻委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 46 ◯尾辻委員長 ほかにないようですので、質疑を終了し採決を行います。  陳情第五〇二四号についての取り扱い意見をお願いいたします。 47 ◯平山委員 陳情第五〇二四号は三項目あるわけですが、項目別にまず申し上げたいと思うんですが、第一項、これはこれ以上病床削減をしないことという陳情の趣旨のようでございますが、これは先ほど執行部の説明にもありましたし、私も先ほど質問を申し上げましたが、病状によってはいろいろと変動があるのがしかるべきだと、このように思いますし、我々この第一項については不採択にしたいと、このように思います。  二項につきましては、これは執行部の説明もございましたが、今後十分実現に向けて充実をしていかなければならないだろうなと、このように思いますので、これは採択。  それから、第三項につきましては、強制的な患者追い出しというような表現を使ってありますが、これは私はやっぱり患者さんと医療を扱っている主治医ですね。こういう方々と十分やはり話し合いは私はされているもんだと、このように解釈をいたしますし、また第三者がいろいろと言うということも、医療に関しては病気のことですから、なかなか判断がしにくいという面もあるわけでございます。したがいまして、この強制退院をさせるというのは、これは医者としてもそういうこれは危ないなというのを、ただ削減せないかんからこうだということは、私は医者のモラルとしてはないというふうに私は思います。したがいまして、これは表現も悪いですよね、強制的なと、こう書いてある。こういうことを勘案しますと、私は第三項につきましては不採択ということで取り扱いをしていただきたい、このように思います。 48 ◯南 委員 第一項と第三項はこれはやはり病床削減と患者の退院というものは連動をしていくような気がします。したがいまして、この陳情された方の御意見、あるいは執行部の御意見等を見ましても、何かもう少し見守る必要があるんじゃないかなと思います。したがいまして、一と三につきましては継続、二は採択で一緒です。一と三につきましては継続を主張します。 49 ◯尾辻委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 50 ◯尾辻委員長 それでは、まず取り扱い意見が全員一致の陳情第五〇二四号二項については採択すべきものと決定することに御異議ございませんか。    [「異議なし」という者あり] 51 ◯尾辻委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。  陳情第五〇二四号一項と三項については、継続審査の意見と不採択を求める意見がありますので、まず継続審査についてお諮りいたします。  陳情第五〇二四号一項と三項を継続することに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 52 ◯尾辻委員長 挙手少数でありますので、よって陳情第五〇二四号一項、三項は継続すべきものとすることは否決されました。  それでは、陳情第五〇二四号一項と三項を採決いたします。本件を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [挙手なし] 53 ◯尾辻委員長 挙手がございませんので、陳情第五〇二四号一項と三項は不採択すべきものと決定をいたしました。  次に、継続分の陳情の審査をいたします。  陳情第五〇〇三号外四件を一括議題といたします。  その後の情勢の変化などについて執行部の説明を求めます。  まず、医務保護課長の説明を求めます。 54 ◯鎌田医務保護課長 陳情五〇〇三号生活保護行政の改善を求める陳情の第一項について御説明申し上げます。  陳情の要旨は、県下の各市町村の生活扶助の給付における級地の引き上げの改善を厚生大臣など関係先に意見書を上げること。特に要望が強く出されている名瀬市などは早急に改善するよう求めることというものでございますが、その後の状況について変化はございません。  次に、陳情第五〇〇四号の生活保護の受給者を差別し、医療を受ける権利を侵害する医療券方式を健康保険証のような医療証に改善する意見書に関する陳情について御説明申し上げます。  陳情の要旨は、現行の医療扶助の医療券方式を改善し、病気になったらすぐに病院にかかれる健康保険証のような医療証方式にするよう厚生大臣及び関係先に意見書を上げることというものでございますが、その後の状況について変化はございません。  以上でございます。 55 ◯尾辻委員長 次に、高齢者対策課長の説明を求めます。 56 ◯重松高齢者対策課長 陳情五〇一〇号につきましてでございますが、市町村が実施しております在宅介護者手当に県の上乗せ支給を求めるという内容でございますが、その後の状況に変化はございません。 57 ◯尾辻委員長 次に、保険課長の説明を求めます。 58 ◯菅原保険課長 陳情第五〇一四号について御説明申し上げます。  陳情の趣旨は、老人医療費の定率一割負担、健保本人二割負担など患者負担の拡大に反対し、公的保険で良い医療を求める意見書を議会から国及び関係機関へ提出されるよう陳情する内容でございます。これについてもその後の状況に変化はございません。 59 ◯尾辻委員長 次に、生活衛生課長の説明を求めます。 60 ◯東 生活衛生課長 陳情五〇一八号、平成八年度畜産政策・価格に関する要請について御説明を申し上げます。  陳情は、鹿児島県農業協同組合中央会会長松山從夫氏外二名から提出されたものでございます。  陳情の趣旨は、我が国の畜産が牛肉の自由化政策以降経営悪化に苦しんでおり、農家の経営安定を図っていくためには経営の合理化を通じたコスト削減が必要であり、これに対する政策的な措置、国内対策が必要であるというものでございますし、食肉、食鳥肉の検査についても公衆衛生上極めて重要なことではあるけれども、本来国において行うべきものであることから、法改正を行うとともに検査体制の合理化並びに生産者負担の軽減支援措置を講ずることについて、国への働きかけ等を行うよう要請しているものでございます。  執行部の意見を申し上げます。食肉、食鳥肉検査につきましては、国からの機関委任事務といたしまして現在公的検査を県が実施しておりまして、その安全確保を図っているところでございます。検査体制の合理化につきましては、県といたしましてもさらに努力は必要と考えておりまして、制度的に改善するものがあれば、必要に応じて国とも協議してまいりたいと考えております。また食肉、食鳥肉検査手数料を直接軽減するということにつきましては、受益者による負担が原則となっているところでございます。その後、本年五月に宮崎県と両県で合同の検討会を開催いたしまして、今後の食肉検査のあり方につきまして両県で作業部会をつくり、国に申し上げるべきことがその中で出てくれば、両県で国に申し上げたいと考えているところでございます。なお、鹿児島県におきます作業部会については、七月に既に設置をいたしております。  以上でございます。 61 ◯尾辻委員長 執行部の説明が終わりましたので、質疑がありましたら、お願いいたします。    [「なし」という者あり] 62 ◯尾辻委員長 ないようですので、質疑を終了し採決を行います。  陳情第五〇〇三号外四件についての取り扱い意見をお願いいたします。    [「継続」という者あり] 63 ◯尾辻委員長 ほかに。 64 ◯なるお委員 陳情第五〇一〇号なんですけれども、やはり施設とかその他いろんな意味でまだ今後は病院その他がどんどんなくなるわけじゃないですけれども、病床数がなくなる。その中で在宅がどんどんふえていく。だけれどもやはり介護する人たちというのが少なくなっているという意味では、この介護手当の県の上乗せ支給ということについては、ぜひ採択の方で取り扱っていただければと思っておりますけど。 65 ◯尾辻委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 66 ◯尾辻委員長 ほかにないようですので、質疑を終了し採決を行います。  陳情第五〇〇三号一項、陳情第五〇〇四号、陳情第五〇一四号、陳情第五〇一八号については継続審査といたすことで御異議ございませんか。    [「異議なし」という者あり] 67 ◯尾辻委員長 それでは陳情第五〇〇三号一項、陳情第五〇〇四号、陳情第五〇一四号、陳情第五〇一八号は継続審査といたすことに決定をいたします。  陳情第五〇一〇号につきましては継続審査と採択すべきものとの意見がありますので、まず継続審査についてお諮りいたします。  陳情第五〇一〇号を継続審査することに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 68 ◯尾辻委員長 挙手多数でありますので、よって陳情第五〇一〇号は継続審査すべきものと決定をいたしました。  以上で陳情の審査を終了いたします。  次に、県政一般についての質疑をお願いいたします。 69 ◯平山委員 四点ぐらいちょっとお聞きをしたいと思いますので、前もって申し上げておきますが、まず順次申し上げていきます。  まず初めに、ごく最近いろいろと世情をにぎわしております病原性大腸菌O-一五七の問題でございますが、どうも全国的な広がりを見せつつあるんじゃないかと大変心配をいたしておりますが、この病気についての病態と言いますか、原因と言いますか、感染ルートのあれなんかがわからんというようなこともあるようですが、他の原因とですね、これと他の食中毒との違いはどの辺にあるのかということですね。  それから、感染ルートはどういうふうに今、県としてはどんなふうにとらえておられるのか。  それから、全国とかの状況でだんだん南に下がってきつつあるというような気がするんですね、報道を見ておりますとね。八代まできておるようですが、そういう現状で見てますと、本県の現状はどのように把握しておられるのか、その点。  それから、今後の予防対策とか、もし発生したときはどういうふうな対策をするのか。まずそういうことをお聞きいたしたいと思います。  逐次一つ一つ、初めに全部言うていいですか、先に。  それから、お許しを得ましてまとめて質問を先にいたしておきますが、次がクロイッフルト・ヤコブ病ですね、これは狂牛病と言ってますね。これについてちょっとお尋ねしたいんですが、これはなぜかと言いますと、鹿児島県は畜産県としての位置があるわけですね。したがいまして、これに無関心ではいられないなという気が私はいたしておるわけですが、これが聞くところによるとプリオンという病原体だと、そしてこれがどうもウイルスとかそういうのじゃなくて、たんぱく質性のちょっと私たちの常識でははかりかねるんですが、感染粒子なんだと、こう言われているんですが、その辺がわかっておればこういうものも教えていただきたいなと、わかっていなければこれはしようがない話ですが、そういうこと。このヤコブ病とはどんな病気かということですね。  それから、日本及び特に鹿児島県での発生の状況はあるのかないのか、その辺が。あるならある、ないならないで結構ですが、そういう発生状況を把握しておられるかどうか。なければ大変結構なんですが、そういう問題。  それから、狂牛病との何というんですか、似たようなあれが出ているという話は聞いているんですが、これは大体羊からきていると聞いているんですけれどもね。その辺の関連性とか、全体像としてのそういうものを教えてもらいたいなと。  それから、今後の対策、これもやっぱり予防ということになりますかね。それと対策はどうしていくのかというようなことですね。そういうことを狂牛病についてはお聞きをしたいと。  それから、今の狂牛病で特にこれは畜産との関係があると思いますので、生活衛生課長もこの辺の把握していること、これは人間よりもむしろ私は生活衛生課長のところの分野が大きいんじゃないかなと、このように思いますので、その辺の立場からもお聞かせ願いたいと、このように思います。  それから次に、これはHIV、エイズのことですが、現状なんですが、本県のこれ前、私、聞いたんですけれども、現状と申しますかね、本県は大丈夫だということでしたが、改めてそれも現状はどうなのかということ。  それから、先ほど拠点病院をおつくりになったということで、それは承知をいたしておりますが、私は特に今度は保健所のエイズ、保健所でのエイズの対策というんですか、と現状ですね。今どういうふうになっているかを、どういうふうに把握しておられるのか。今後の方向性というものも含めて教えていただきたいなと。  それから、いわゆる第四ルートの関係ですね、関連、これについての概要と申しますか、とその結果ですね。こういうものを教えていただければなと。  それから、県立病院におけるエイズの治療における役割というのは、どういうもんなんかなということをお聞きしたいと思います。  それから、第四点、これは四元先生に聞いてもらおうかなと思ったんですが、ちょっと後はあれして、周産期のことをちょっと言いますのでね。これは周産期医療の現状についてなんですが、本県における周産期医療体制、これは大変県は前向きにずっと取り組んでおられるということは私も承知をいたしております。しかしこれは大きな問題は何であるかというと、人口がだんだん減ってくる、少子化という問題があるわけですが、この少子化、やっぱり生まれてきた赤ちゃんをいかに確保するかということも、これは私は今後少子化の時代に大事なことじゃないかなと、私は女性の方々にも認識も高めてもらわなきゃいかんと、子供は要らぬじゃなくて何とか産んでもらわんことには、あとを幾らやってもいないものをどうするというわけにもまいりませんので、そういうことも含めましてお聞きをするわけですが、新生児の現在の死亡の現状とその新生児の死亡原因ですかね、そういうものがわかったら教えていただきたいと。  それから、今後県としてどのようにこの医療について取り組んでいかれるのか、その姿勢ですね、そういうこと。  それと、やはりこれは保健所の私は母子保健への対応ですな、これが重要だと思うんですが、今後、今八年ですから、今後の九年以降のことにもなるかと思いますが、どのように認識をし、考えておられるのか。  そういうことについて、ちょっとたくさん申し上げて恐縮でしたけれども、卑近な急ぐ問題がありますので、病原性のO-一五七とか、いろいろありますので、お許しを得てひとつそういうことについて順次担当の方から御回答をお願いしたいと思います。 70 ◯東 生活衛生課長 平山委員の方から、現在全国で多発しておりますO-一五七についての御質問がございました。今回全国的に発生いたしております病原性大腸菌O-一五七と呼ばれますものは、従来人間の胃腸内容物、それから牛等の胃腸内容物に常在している、大腸菌はもともとそういう形で常在している菌でございますが、その大腸菌の中で特殊な毒素を発生する大腸菌がいるということが、一九八二年にアメリカで初めてハンバーグの食中毒が発生しましたときに、O-一五七というものがその存在が確認されたわけでございます。この病原性の大腸菌はベロ毒素という特殊な毒素を発生するものでございまして、他の食中毒との違いと申しますのは、一つには極めて潜伏期が長いということが一つございます。通常の細菌性の食中毒は早いもので五、六時間からおよそ二十四時間ぐらいで発症いたしますけれども、この病原性大腸菌によるものは七日から十四日程度潜伏期間があるということが大きな違いでございますし、さらには二次感染の可能性もあるということが大きく違っております。  また、症状的には普通の細菌性の食中毒は、水様性の下痢を基調といたしますけれども、この病原性大腸菌によります下痢は、血便を伴うということで極めて赤痢に似た症状を呈するというようなものでございます。  全国の最近の発生状況は既に新聞報道等で御存じのことと存じますが、本年五月に岡山県の邑久町でこれのO-一五七による食中毒が発生いたしまして、四百六十八名の患者が出て、そのうち二名が死亡しておりますし、名古屋市でも小学校の子供さんが一名死亡しております。患者は現在のところ一府八県七市で千四百八十六名に達しており、幸いなことに本県ではまだ発生しておりませんが、現在保健所を通じまして、集団給食施設、それから食品営業施設への監視指導を強化しておりますほか、その中でも特に学校給食施設、幼稚園、保育園、児童、老人福祉施設の給食施設への立ち入り、それからふき取り検査を実施して、これらの食中毒の防止に努めておるところでございます。また、さらに六月二十一日にはO-一五七に関しますパンフレットを作成をいたしまして、保健所を通じまして各市町村、各家庭、集団給食施設、営業施設等に配布して、食中毒防止について正しい知識の普及に努めておるところでございます。  以上でございます。 71 ◯宇田保健予防課長 保健予防課関係で大きく三点御質問をいただきましたので、私の方から御説明申し上げたいと思います。  まず、第一点目がクロイッツフルト・ヤコブに関する御質問でございまして、どのような病気かというお尋ねかと思いますが、基本的には古典的なクロイッフルト・ヤコブ病というものと、最近話題になっておりますいわゆる変異型のクロイッフルト・ヤコブ病と言います二つがあるというぐあいに考えていただければいいかと思いますが、古典的なクロイッフルト・ヤコブ病と言いますのが、従来は遅発ウイルスによって生じるものではないかと言われていたわけですが、最近の研究では先生御指摘の感染性のプリオン、たんぱく質が原因で起こるのではないかと言われておりますが、まだはっきりとした原因はつかめていないというのが現状かと思います。症状といたしましては、中年以降の発症で精神症状あるいは歩行障害、性格変化等を伴うもので、早期に死亡に至るという非常に重篤で致死性の高い疾患だというぐあいに言われております。疫学的には百万人に一人ぐらいの発症で、男女差はないと言われております。  この古典的なクロイッフルト・ヤコブ病というのがいかほど報告されているのかということにつきましては、厚生省の特定疾患難病の疫学調査研究班という厚生省の研究班が報告をしておりますが、これによりますと、一九七九年から一九八八年の死亡が四百十八人いたということのようです。  二つ目の変異型のクロイッフルト・ヤコブ病というのがイギリスの狂牛病等との絡みでマスコミ等でも報道されておりますが、これは今、世界で十二人ほどが発症をしているということでございまして、十一人がイギリス、一人がフランスということです。今、現在いろいろと調査が進められておりますが、狂牛病との関係はまだはっきりと学問的に裏づけられていないというのが現状かと思います。その古典的なクロイッフルト・ヤコブ病との違いというのは、若干年齢が若いということと、臨床経過が長いということ、それに古典的なやつの方が運動障害からくるものがほとんどなんですが、この十二例ではありますけれども、精神障害から始まることの方が多いという違いがあるようです。病気としてはそういうことでございます。  鹿児島県の現状をどう把握しているのかということにつきましては、日本でも世界でも極めて珍しい症例でございまして、鹿児島県で何人死亡をしているのかといったようなことにつきましても、実は把握をいたしておりません。百万人に一人の発生率、死亡率ということから推測する以外にないというぐあいに考えております。  それと、狂牛病との関連は先ほど申し上げましたけれども、まだはっきりとしないということでございます。今後の対策をどうするのかということにつきましては、今、国の方でイギリスあるいは狂牛病が発生をしている国からの加工食品、あるいは医薬品といったようなものの検疫と輸入禁止等の措置で我が国には入らないような措置がなされていると聞いております。県としてはこの国の行いますいろいろな事業に対しまして、関係医療機関に対する文書による啓発を図りますとか、あるいは臓器移植等の関係で、これも医療機関に対するお願い文書等が国から参っておりますので、それを配布するということで、医療機関に対する厳重な注意を今のところ行っているということでございますが、今後ともそういう方向で役割を果たしてまいりたいと思っております。  次に、HIVの現状でございますけれども、HIV、本県の患者・感染者の現状につきましては、平成八年四月末現在で患者四名、感染者四名の計八人の報告がございます。御承知のとおり血液製剤による患者・感染者については、エイズ予防法による報告義務がございませんので、県としては把握をするすべがないということでございますが、それ以外の患者、感染者についての数字でございます。  それと、拠点病院の選定に当たりまして、保健所のエイズ対策の現状と今後の対応ということかと思いますが、現在保健所でエイズ対策につきましては相談窓口を開催をいたしておりますし、必要に応じてHIVの抗体検査を実施させていただいておりますが、これまで保健所で十年間やっておりますけれども、四千六百五十件の相談件数がございました。HIV抗体検査につきましては三千二百七件の抗体検査をさせていただいております。そのような相談と抗体検査をすることに加えまして、エイズ地域推進協議会の設置をしておりまして、関係団体例えば市町村長、医師会長、婦人団体等の方々の意見交換と周知の場ということにいたしております。さらに普及啓発につきましては、各種健康教育、講演等を積極的に行いまして、性行為感染症としてのエイズ対策、あるいは母子間感染としてのエイズ対策の啓発に努めております。
     三点目の第四ルートの概要と結果についてでございますが、御承知のとおりエイズ感染はこれまでわかっておりましたものが、その性行為感染と母子間感染と血友病の患者さんに対する血液製剤による感染、この三つがございました。第四ルートと言いますのは、血友病以外の患者さんに対する血液製剤による感染ということでございまして、国の方が四月十二日付で各県に第四ルートの現状を調査をするということで、県の方はその調査に対して医療機関に説明をして御理解をいただいた上で、医療機関の調査協力をお願いせよということで依頼をいただいておりますが、四月中に全国千百七十七カ所を対象といたしまして、第九因子製剤を納入した医療機関を対象として調査が行われております。六月には今度は第八因子製剤を納入をした医療機関先を対象として国の方で調査が行われております。その結果につきましては、これは基本的には国が行います調査でございますので、国の調査の結果を待ちましてから、県の対応というのを考えたいというぐあいに思っておりますが、第一次報告分につきましては、本日公表される予定であると聞いております。第一次報告の内容といたしましては、とりあえず全国集計の数値などとなっておりまして、それぞれの都道府県、指定都市別の調査結果につきましては国の方で作業を進めた上、七月初旬をめどに私どもの方にお知らせがあるというぐあいに聞いております。  県立病院における役割でございますが、拠点病院と協力病院という柱をつくりまして、患者さん、感染者の方々が地域で利便性を保ちながら専門的な治療と相談を受けられるようにということで、この協力病院のシステムをつくらせていただきまして、公表をいたしましたが、その一つとして県立病院にも御協力をいただいているということでございます。  続きまして、周産期医療体制についてのお尋ねがございましたが、新生児死亡についてのお尋ねが一点ございましたので、御報告申し上げますが、いわゆる周産期死亡の中での早期新生児死亡、生後一週間未満の死亡数でございますけれども、平成六年が二十一、平成七年が十六というぐあいになっております。内訳につきましては詳細に把握をいたしておりませんが、新生児死亡の中で、これは生後一カ月の死亡の中で非常に多いと言いますか、順から言いますと、先天異常、低酸素血症等になっておりますので、一週間未満の早期新生児の死亡もやはり先天異常というのが多くを占めるのではないかというぐあいに思っております。  今後の対応ということですが、地域保健医療協議会の中で周産期医療体制について、我が県の周産期医療体制はどうあるべきかという意見を、ただいまいろいろといただいているところでございます。県の中核としての周産期医療センターはどれだけの規模で、どういうような機能を具備すべきものなのか。あと地域における周産期医療の対応というのは、どのようなシステムを構築すべきなのか。中核の周産期医療センターと地域における周産期医療部門をどういうぐあいにリンクさせていくのか。情報の流れをどうするのかといったようなことも含めまして、現在地域保健医療協議会の一部門であります地域医療対策委員会の中で、いろいろと御議論をいただいているところでございますので、この経緯を見守りながら県としての対応を定めてまいりたいというぐあいに思っております。  以上でございます。 72 ◯東 生活衛生課長 狂牛病のことについてお尋ねがございました。お答え申し上げます。  狂牛病と申しますのは、牛の脳細胞が壊死することによりまして、海綿状を呈する神経性の疾病でございまして、これによりまして多くの運動失調、麻痺等を起こすものでございまして、原因はプリオンと呼ばれますたんぱくによるものと言われております。このプリオンの実態はまだ詳しいことはわかっておりません。またイギリスで三月に、先ほど出ましたヤコブ病との関係で大きな政治問題化しまして、今、EECでも大きな問題になっておりますけれども、この牛の伝播経路と申しますのは、イギリス等の学説によりますと、羊の同じような病気でスクレーピーという病気がございますけれども、これらの肉とか内臓加工物を牛のたんぱく飼料として供給したことによって牛に感染したと言われております。  また、我が国におきます英国本土からの牛肉、牛の臓器等につきましては一九五一年以降禁止されておりますし、生きたままの牛の輸入についても一九九〇年から輸入が禁止されておりますし、三月になりまして厚生省の方で英国産の牛肉並びにその加工品についても業者に対して輸入自粛をいたしておりますし、四月になりまして医薬品、化粧品等の製造輸入等についても自粛を要請しております。またその後四月二十七日に屠畜場法を改正をいたしまして、牛の狂牛病、いわゆる伝染性海綿状脳症を屠畜場法によります検査対象疾病に指定をいたしまして、全部廃棄の措置をとるというふうに規則の改正がなされております。  それから、先ほど羊のスクレーピーのことについてちょっとお尋ねでございましたけれども、羊のスクレーピーと申しますのは、牛の狂牛病と全く同じような症状を呈するものでございまして、実は我が国でも北海道を中心に発生をいたしておりまして、農水省の統計によりますと、五十九年度以降平成八年度までに五十六頭の羊のスクレーピーが発生し、すべて焼却処分をされたという報告がなされております。  畜産県本県におきますスクレーピーの問題につきましては、先ほど申し上げましたように屠畜場におきます検査を厳格に行いますことで十分防げると思っておりますし、また今、日本では発生しておりませんので、日本における狂牛病のおそれは当分ないものと考えております。  以上でございます。 73 ◯平山委員 それぞれ御答弁いただいたわけですが、一番、二番の病原性大腸菌のO-一五七の感染についてですが、これは今後やはり急速に夏場に向かっていろいろと発生が予測されるわけですね。したがいまして、十分な対策と申しますかね、予防措置をやっぱり講じておかなければ、ああ、これ出ましたじゃね、ちょっとなかなかこれだけ騒がれ、そしてまたきょうも私、この問題取り上げたわけでございますが、それがないようにぜひ対策を今から考えておいていただきたいと。それと私はやっぱりこういう問題は潜伏期がこれは長いですからね、そういうことで発見がおくれがちであり、そしてなかなか皆さんの方に情報がおくれてくるんじゃないかなと、そういう心配があるんですね。そうしますと、それがその間に広がっていくという、その辺は十分やはり気をつけて対処していただきたいなと、これはもう長々と言いませんが、これ要望を申し上げておきたいと思います。  それから、狂牛病の問題ですが、東生活衛生課長さんがおっしゃいましたように、日本でも羊にスクレーピーがこれが発生して焼却処分したと、こういうお話はそのとおりだと私も認識しておりますが、マトンの缶詰等ありますよね、あんなのは心配ないのかなと私は実は思っているわけですよ。とにかく病原菌であれば熱を通したりいろいろすればいいんだけど、何せ今のところたんぱく質じゃないかという、こういうあれで大変心配をいたしておりますが、後で結構ですが、一言そういうものについて輸入加工品もあると思うんですよね。それについての課長の見解を問うておきたいと、このように思います。これは後で結構です。  それから、エイズの問題については今先ほどありましたが、きょうの午後ですか、第一次報告がなされるということでございましたので、それにつきましてはもうきょう発表になってもあした我々は聞くわけにもまいりませんので、あれがあったら資料をぜひ皆さんにお配り願えればなと、これは委員長にも要請をしておきたいと思います。  それから、周産期医療の問題ですが、これはたしか医師会からも要望が出ているんじゃないかと思うんですね。市立病院にあれをしてくれと、なかなかそこが難しい問題があって壁にぶち当たっていると仄聞をいたしておりますけれどもね。これは何とかいい知恵を出して打開をしていただきたいなと、これも難儀なことですからね、相手がおることで、いろいろの経緯があるということも聞いて知っておりますが、その辺を十分乗り越えていただきたいなと、これも私の方からも強く要請をしておきたいと、このように思っておるところでございます。私も県医師会の参与なもんですからね、やっぱり推進をこの鹿児島県の人口の問題と絡む問題ですから、ひとつぜひ打開策を講じていただきたいと、このようなことを要望を申し上げておきます。  最後に、その生活衛生課長。 74 ◯東 生活衛生課長 マトン等のことについてお尋ねでございますが、国におきましてもこれらの狂牛病の関係で、先ほど申し上げましたように英国産の牛肉加工品等については輸入を自粛と、さらに入っておるものについても各都道府県に対して廃棄等をするようにということで、食されることがないようにということで指導をするようにということを言われておりまして、今までどの程度のマトンの輸入があるか、まだ資料を持ち合わせておりませんけれども、通常の摂取では特段狂牛病に類する感染と言いましょうか、そういう心配はないのではなかろうかと考えております。 75 ◯平山委員 今、課長が心配はないとおっしゃいましたので、その言を信じまして、しかと心得ておきたいと思います。もしそれが鹿児島県で出るようなことのないように、今、自信を持ってお答えになったんで安心をいたしましたので、どうかひとつ今後ともその対策、予防についてはくれぐれも注意をしておいていただきたいということを要望を申し上げて私の質問は終わります。 76 ◯奥山委員 仮称県障害者総合福祉センターの概要ですが、庁舎が約六百三十億円ぐらいで二年半で終わったんですが、林課長、これなんで平成九年度着工して平成十二年度まで四年もかかるのですか。 77 ◯林 障害福祉課長 開園が十二年ということで、長くかかるんじゃないかというお尋ねだと思うんですが、今年度実施設計をいたしまして、そして九年、十年と二年間かけてやろうということで、今、計画はいたしておるわけですが、いろんな周りの環境整備とか、そういうものもございますので、本館だけ建ちましてすぐ開園というわけにはまいりませんので、期間を十分とって中身の検討まで全部やって、そしていいものをつくりたいということで期間をとっているわけでございます。 78 ◯奥山委員 私は庁舎の発注したときに、庁舎ができるころは我々はもう議席得てないだろうなと思っておったんですが、幸か不幸か何か間に合いそうですが、これができるころには我々また議席ないんじゃなかろうかと思って心配をした思いですけれども。そして部長、私は議員になって十三年目ですけれども、その間、大体十日か二十日ぐらい前に課長が個人的にこういう運びになりますがという事前の御説明があったということに感服しております上に、後ほどこれは落成したらさっきその絵以上の、どっかなおしたですか、あの絵見せたが、あれは終わったらそのときまだ議員であればひとつ私に払い下げしてもらって家宝にしたいと思っているんですが、事ほどさようにこんなに懇切丁寧に一議案について心尽くした案件はないと私は思ってますので、私が知事であれば早速部長を飛び越えて副知事ぐらいにでも林課長をもっていこうと思っている。ここまでされますと、本当に質問も、質問をしておりますが、質問もせずにことはいいぐらい、これが本当の民主的な県民代表である議会に対する、あるいは委員会に対するやっぱり当局の姿勢だなと思って、彼は直前は大島支庁の課長でしたけれども、そのときは褒めたことはありませんけれども、事ここに至ってはとにかくこの問題について、ここに至るまでのプロセスにおいてまじめさに高く評価したいと思っていますので、ひとつ褒めてあげてちょうだい。  それと、もう一つは部長の御説明の中の二ページの末尾の献血の問題で、県学生献血推進協議会と、夏場には特に血液の不足という御説明でありましたが、その学生献血推進協議会の組織、あるいは果たしておる献血に対する役割について、我々古い血はもう汚れておりますけれども、特に学生の血はなおまた新鮮でいいということも含めまして、キャンペーンを繰り返し学生協ができておるのに、なおかつ夏場不足ということにちなんで、そこいらのひとつ絡みと言いますか、御説明をお願いいたします。 79 ◯大田薬務課長 県の学生献血推進協議会のことをお尋ねですが、これは平成五年国の補助を得まして、献血フェスティバルという大きな事業をしました。そのときに結成された協議会なんですが、何でかと申しますと、献血は今後高齢者がふえる中で血液はどんどん必要性も増してくる。その中で若い人がその中心になってお年寄りの需要に対応しようと、そこが大事なことだということで県内の大学、短大、専門学校の方々を集めまして、何か意思づけを、気持ちを持っていただきたいと、そういう意味で協議会をつくりました。そして学校ということでどんどん卒業していけば継続性がないと、そういう意味で年に一遍の会を持つことで継続性を持っていきたい、そういう意味でつくった会でございます。当初は八校ぐらいあったんですが、実際今六校ぐらいの学生さんたちで四十名ぐらいが活動に参加されているようでございます。 80 ◯奥山委員 それで大体わかりました。  ここに書いてあること私、県下の大学、高校まで想像しておったんですけれども、大学、短大、専門学校ということでございますが、キャンペーン、そのように書いてありますけれども、まずは大学、専門学校、短大ということで、県の教育委員会は所管がやっぱり高校も含まれておるわけですが、これがもし必要であり、血液がこのように足りないと、人命救助に間に合わぬということなど、夏場になりますれば、範囲を広げてキャンペーン、また今言われた八十名が少し少なくなったという、当初はそれぐらいだったが少なくなったということもありますけれども、八校が六校というふうになったという説明がありましたが、そういうことであるとすれば、一般県民に対するキャンペーンもさることながら、こういうやっぱり若いきれいな美しい血を持つ学生、高校あたりまでの範囲がどうかということを私はよくわかりませんけれども、そこいらをもうちょっとうまく、せっかく献血推進協議会というものを平成五年に全国に呼びかけてできておるとすれば、そこにもっと知恵出せば、部長でもいいんですが、知恵を出されたらやっぱり大事な、昔はO型であればどの方の輸血もということがあった時代があったようでございます。私の家族もそういうので助かった例がありますけれども、最近はそうじゃなくて、型は型の血液だということに多いんですが、そこに私が言わんとする、この範囲をせっかく八校から六校に減ったということ、あるいはまた数がそれぐらいだということ、それとまたこれをもしやる人が県下の管理というか、県教育委員会通じての県としての呼びかけがきくという意味です、そういう意味での高校あたりの範囲を広げたらどうかと、そうすれば高校生あたりの学校教育がどうなっているかわからんけども、この献血という思想、そういったものにどうなっておるかということも含められてひとつ部長あたりで御検討、御返事をお願いしたいと思っております。 81 ◯大田薬務課長 今、協議会をつくったのはまさにその先生が言われますように、今、現実的に問題じゃなくて、この思想を育成するという意味で学生協議会つくったわけなんですが、実は中学生に関しましては県の薬剤師会にお願いしまして、献血ができる前の年、中学三年生を対象に血液の知識と言いますか、そういうことで血液教育というのをお願いしてございます。高校は今ないわけなんですが、実際言いまして献血ルーム等での協力というのは高校生も大分なさっております。教育としては今現実にやっておりませんけど。  それから、現実的には高校生は十八歳になった人とならない人がいるんですが、今欲しいのは四百ミリリットル献血と成分献血なんです。そういう意味では現実的には十八歳以上じゃないとその四百ミリリットル献血のお願いはできない。先ほど私が言いました教育面とは別なんですが、現実的には高校生の献血はちょっと減っておる現状にございます。以上です。 82 ◯奥山委員 私、御存じかわかりませんけれども、歴史的には。離島である奄美、名瀬市で一お産前の婦人で、緊急に、そのときは献血とかという時代じゃなくて、山の上にあった名瀬市の市内に聞こえるマイクが山にあって、オリエンタルという会社だったです。呼びかけて、何型の血液の急患が出ておりますので、ひとつ献血をお願いしますとマイクで言って、それから献血してという時代があったんですが、鹿屋から飛行機で運ばれた血液輸送機が一お産前の婦人を救うために、血液投下直前にらんかん山というのにぶち当たって乗務員死亡して、その被害を受けたまた奥さん、うちの小学校の同窓生なんですが、とうとうこの前一昨年死にましたけれども、その奥さんは。それっきりずっとまたかたわになって、そういう悲劇もあったんですが、やっぱり鹿児島県みたいに与論島までの離島をこれだけ持っておる地域においては、特にこういう夏場ということを言われ、特に与論という限られた小さな島とか、あるいはヘリコプターもつかないような、あるいはまた気象条件などで左右されるような県内の島というのも、これは人命救助という面では大変なことでございますので、高校の話が出ましたが、やっぱり十八歳云々がありました。それは私、承知しておるんですけど、やっぱりせめてこういう献血思想というのは高校時代からは教えておいて、それから短大や専門学校、大学へ行った時点で、その思想が生かされて必要とあれば献血するのがやっぱり、お互いがどこでだれがどういう血液を必要とする、それによって生命が助かるであろうということに通じるわけですから、まず私が言いたいのは高校あたりにはひとつ教育で献血思想というのをやっぱり、どういう形でされておるかわかりませんけれども、その教育と。  それから、せっかく大学、短大、専門学校あたりということでございますけれども、そういったところにもうちょっとこれまで以上に呼びかけるすべを考えてひとつ事に当たってほしいということを私は要望したいんですが、その点については部長あたりは十八歳という年齢からくるそういった問題、より美しい新鮮な血、それから結局いざとなったら夏場にはもう間に合わないという、不足が起きておるという現実からきておるこの問題ですね。せっかく部長がきょうの何という、最初の説明は何という項目でしたか、これは。部長の総括説明の中にこれを取り上げて盛ってくださったからには、これをやっぱりお互いの審議を通してこれを補えるような方向でなければいかんと思いますので、ひとつコメントをお願いしていただきたいと思っております。 83 ◯安達保健福祉部長 ただいま課長の方からもございましたように、献血需要というのは高齢社会を迎えまして増大していると、このような中で今後とも引き続いて円滑な献血確保を進めていく必要があるわけでございますが、とりわけ献血思想の普及向上ということは、次代を担う若い人たちにぜひ持っていただきたい問題だと考えております。他に御指摘の点もございましたので、どのようにしてそういった若い方々にもより効果的に献血思想の普及が図れるか、関係部局とも協議いたしまして、適切に対応してまいりたいと思っております。 84 ◯尾辻委員長 先ほど平山委員からエイズに関する本日発表の資料の要求がありましたが、本委員会として要求することに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 85 ◯尾辻委員長 御異議ありませんので、執行部においては当席まで提出をお願いいたしておきます。  ここで昼食などのため、暫時休憩をいたします。  再開はおおむね午後一時十分といたします。         午後零時四分休憩      ────────────────         午後一時十分開議 86 ◯尾辻委員長 再開いたします。  午前中に引き続いて、県政一般について質問をお願いいたします。 87 ◯なるお委員 今までの保健委員会の委員会の冊子を見ると、まとめて言うようになっているみたいなので、まとめて質問させていただきたいと思います。  六点ぐらいお願いしたいと思います。  一番目は、医療保険審議会が財政事情の悪化の立て直しということで、患者一部負担の見直し、また医師とかベッド数の削減とか、医療提供体制の見直しの中間報告があったと思いますけれども、その内容、そしてそれに対する見解というんですかね、また今後どのような対応としていかれるのかということをお聞きしたいと思います。  二つ目は、そういう中で、来年から乳幼児に対しては非常にまた三歳まで上がってくるということでしたけれども、点数がですね。そういうことも含めて、乳幼児医療、去年の六月の議会でもお話をしたと思いますが、一番目に対象年齢、県としてですね。それから二番目は、県は所得制限があるのかないのか。三つ目は、一部の自己負担の有無なんですが、ここについてお願いします。四つ目は、償還払いと現物支給、強く言っているのは現物支給ですけれども、現物支給でないとすると、そのハードルはどういうものがあるのか、教えていただきたいというように思っています。  三つ目ですが、新聞等によりますと、訪問看護ステーションの部分で、在宅の方々をどんどん今後しなきゃいけないという中で、二年間とも赤字であるというようなことをお聞きしているんですが、県内の訪問看護ステーションの数、またその中で二十四時間体制の部分は幾つぐらいあるのか。と同時に、今言いましたように全国では四割という話になっていますが、鹿児島県の場合、赤字の部分はどうなっているのか、教えていただきたいと思います。  四つ目ですが、三月のときですかね、中核市になりまして、いろんな民生の関係が市に移譲されましたが、その中で母子寡婦福祉資金ですかね、不良債権の額が六月になるとわかりますということでございましたが、三月のときには話が出ているんですが、その額がわかっていれば教えていただきたい。そして、今後それをどういうふうにされるのか、市と県と協議してということでしょうけれども、どうなるのか、教えていただきたいと思います。  五つ目ですが、今後障害福祉センターができるわけですけれども、公共的には大分障害者にとって過ごしやすいということで、施設も大分考えてありますけれども、その中で民間にということで、ハートビル法ということで制定されまして、今後民間のレベルでもそういうものを持ってくるようにとなりましたけれども、現在行っているところ、また今後のハートビル法の適用についてどのように進めていかれるのか、教えていただきたいと思っております。  六つ目は、子ども・家庭一一〇番の設置がございましたけれども、二十四時間体制というか、夜間とか休日の割合的には今までとどのように、夜間とか休日の方が多いのかというか、それを開設したためにどれだけふえられたのかというのをお伺いしたいと思っております。  以上です。 88 ◯菅原保険課長 第一点目の医療保険審議会の二次報告の関係について若干御説明させていただきます。  去る六月二十一日に、今後の国民医療と医療保険制度改革のあり方についてという題で、第二次報告ということで報告があったように伺っております。内容につきましては、社会保障と国民経済の相互作用とか医療保険財政の現状、大変な今は赤字構造になってございまして、一体的になっておると。それから、政府管掌健康保険で申し上げますと、平成五年度から赤字になってございまして、八年度予算で五千五百七十四億円の赤字予算になってございます。これについては、平成四年度からの事業運営安定資金というので八年度までしのいでございますが、九年度以降どうしても予算が編成できないという状況もありまして、今回の医療保険の改革ということで、昨年からずっと医療保険審議会で検討されてございます。  そういう財政事情もありまして、今回改革ということでの報告でございますが、内容的には医療供給体制の見直し、それから医療保険制度の枠組みをどうするかというので、いろんな項目が載っておりまして、これらの項目をもとに、これから具体的に検討していくと。今後の進め方としましては、二十一世紀初頭を目途として改革ビジョンを作成すると。その中で、九年度に具体的にどういうメニューがあるかというのをつくって、審議会でいろんな提案をされて、国民の皆さんの選択なりコンセンサスづくりをするということでございますので、今後の具体的な案が出てくるのを、審議会の審議状況を見守っていきたいというふうに考えてございます。 89 ◯長谷児童福祉課長 まず、乳幼児の医療費の助成制度のことですけれども、これにつきましては、今この補助制度の対象年齢に適用しておりますのは、一般診療の場合が六歳未満、それから歯科診療の場合が四歳未満ということで設定をいたしております。この年齢設定につきましては、ほかの都道府県に比べまして、かなり高い設定を行っているところです。それから、この助成制度を適用するには所得制限はございません。それと、自己負担金といいますか、三千円を超える分についての助成ということで設定いたしております。これにつきましては、あくまでもこれは保険制度を適用した上での助成ということでありますので、受診される方とされない方の負担の公平とか、受診される方々にもある程度のコスト意識を持っていただきたいということで、こういう負担金を設定いたしております。  それから、現物支給の方法はないかということですが、一応今のところは他の重心医療とかひとり親医療と同じように、償還払いの方法をとっておりますけれども、これにつきましても市町村が実施主体になっておりますので、三千円という設定をいたしておることから考えましても、いろんな重複した医療受診等の関係もございまして、現在のところは償還払いの方式で実施をしていきたいと考えております。  以上です。 90 ◯重松高齢者対策課長 お尋ねのありました訪問看護ステーションの八年六月一日現在の整備状況といたしましては、三十四カ所ございます。その中で、二十四時間体制のところはあるかというお尋ねですが、これについてはないものと承知しております。それから、赤字の状況、経営の状況はどうかというお尋ねですが、これについては、その経営の内容のところまで詳細には私どもの方では現在のところ承知しておりません。 91 ◯長谷児童福祉課長 母子寡婦福祉資金の貸し付けのことですが、今回四月一日、鹿児島市が中核市に指定されたことによりまして、平成八年四月一日現在で鹿児島市に住所を持つ人の貸し付けについては、鹿児島市の方に債権を譲渡することになりましたが、今回いろいろ作業を進めまして、最終的に件数としてちょうど四千件の債権譲渡総額が決まりました。金額で十四億三百九十八万八千円という数字を算定しているところです。これにつきましては、一昨日、厚生省の方には報告してあります。これに伴いまして、不納欠損等で償却処分をしたものについては二件ございます。  以上です。 92 ◯尾辻委員長 暫時休憩いたします。        午後一時二十一分休憩      ────────────────        午後一時二十三分開議 93 ◯尾辻委員長 再開いたします。 94 ◯林 障害福祉課長 ハートビル法に基づいて現在行っているところはどこかということと、今後はどのようになるのかという御質問であろうかと思いますが、お答え申し上げます。  ハートビル法というのは、まず土木部の建築課が所管しておる業務でございまして、この法律は高齢者や障害者が不自由なく利用できるように百貨店やスーパー、または病院や映画館など公共性の高い建物、二千平米以上の建物でございますが、これを建築する場合、一定の設置基準を設けておりまして、建築主等が知事に届けるようになっております。土木部の建築課によりますと、平成七年度のハートビル法に基づく県の認定件数は、鹿児島市内三カ所ということになっております。まず、一カ所がかごしま近代文学館、二カ所目がふるさと考古歴史館、それから三番目がダイエー谷山店というふうになっているようでございます。なお、八年度におきましては、まだ県への申請はないとのことでございます。  私どもとしましては、県でつくりました身体障害者の整備指針というものがございまして、それをいろんな方面にお配りをしまして、それに基づいて整備をしていただくようにというようなお願いを申し上げているわけでございますけれども、今後も建築課の方とも連絡をとりながら、そういう申請等がございましたら、県の整備指針もあわせて御活用願うように働きかけてまいりたいと、このように思っております。 95 ◯長谷児童福祉課長 六月一日に始まりました子ども・家庭一〇〇番の二十三日までの集計によりますと、夜間の相談件数は十五件来ております。全体が百二件ございますので、百二件のうち十五件が十七時から二十時に受けております。  以上です。 96 ◯なるお委員 答弁ありがとうございました。  一番目の方は、どうせ今後審議会を見守ってということでしたけれども、そういう意味では、それに対して、ことしぐらいからいろんな形でされていくんじゃないかなというふうに思っております。  その中で二番目、乳幼児医療の問題ですけど、ハードル的には、聞いているところは、一つは医師会とか国保連合会の協力とか手数料の問題が一つ。それから、医療保険にかかわる無料化を現物支給した場合、国保に関する自治体の国庫からの何か交付金が一部カットされるというような話がございまして、この二つのハードルのためになかなか現物支給までいかないというような状況だと聞いておりますけれども、できる限り、先ほどの話にもありました少子化の問題でいくと、ぜひここあたり無料化という部分まで踏み込んで、できればなと。ただ、県の財政的な予算もあり、自治の部分もあるんでしょうから、なかなか難しいところもあると思いますけれども、やはり鹿児島が一番先に乳幼児医療では最先端をいっているということでしたけれども、全国各県がだんだんレベルアップしまして、非常に先ほどあった六歳とか四歳ぐらいでは追いつかないぐらいに思い切った施策をされているところが結構あるわけですので、先に走ったんであれば、また改めてそういう検討をしていただきたいなというように思っております。  訪問看護ステーションは、赤字はないということだったんですが、これは厚生省の調べの場合とはまた違う考えになるんですかね。  母子寡婦の方ですけれども、これはぜひ協議していただいて、市に移譲するから当然だと思うんですけれども、よく話し合っていただいて、よろしくお願いしたいと思っております。  それから、ハートビル法の方ですが、今後また障害者のセンターができたりしますと、いろんな意味で、あそこしか行けないんじゃなくて、いろんな形でできるような方に広報方お願いして、そしていろんなものが障害者の方も使える、またはいろんな形で機会が得れるようにしていただきたいというのを強く要請しておきたいと思います。  最後は、子ども一一〇番の内容はあれなんですけど、夜間に十五件ということでしたけれども、ぜひいろんな形で、電話だと思い切っていろんな形で相談できるのもありますので、ぜひ続けていただきたいし、ふやすというわけにはいかないかもしれませんけれども、今後また努力をしていただきたいと思っております。  以上です。 97 ◯南 委員 先ほど部長の方から主要施策の説明があったんですが、これに関連して八〇二〇運動推進県民大会が初めて六月八日に開催されたということですが、この八〇二〇運動についての具体的な取り組みがどのように行われているのか。そしてまた、これと関連してかどうかわかりませんが、かなり早くから弗素塗布が行われているんじゃないかと思いますけれども、この弗素塗布が現在どのような状況なのか。そして、幼児期で弗素塗布をしたとするならば、これの継続性、そしてまた弗素塗布について賛否両論あるようでございますけれども、それについての御見解をお伺いしたいと思います。  それから、もう一つ、障害者総合福祉センターの説明をいただいたわけですが、これの構造が鉄筋コンクリートの三階建てとありますけれども、この木材の利用はどのように考えていらっしゃるのか。きょうも昼休みに林活技連がございまして、国産材がなかなか不況だということが、また木材協会も大変だというようなお話も聞いたわけですけれども、木材の利用についてどの程度考えていらっしゃるのか、そこらあたりをちょっと教えていただきたいと思います。 98 ◯宇田保健予防課長 八〇二〇運動について、お尋ねをいただきました。平成四年から六四〇アクションプランということで、生涯を通じた口の中の健康づくりというのを進めておりましたが、国の事業を取り組む、あるいは八十歳で二十本の歯を残そうというイメージから、八〇二〇運動というものに少しグレードアップをいたしまして、新しくことし事業を組みかえてスタートしたというのが、この八〇二〇運動の一つの趣旨でございます。事業内容といたしましては、新規に八〇二〇運動推進会議を設置をいたします。これは、乳幼児、母親、あるいは学童、あるいは職場の歯の健康づくり、あるいは高齢者の歯の健康づくりといったようなものを年齢縦断的に、あるいは地域横断的に意見交換をする場ということで、この会議を設置するということにしておりますし、八〇二〇運動推進県民大会といいますのは、平成四年からスタートをしております六四〇アクションプランの中で、歯の健康づくり県民大会というものをやっておりました。また、歯科医師会が中心となってやっておりました歯周病予防大会というものがございましたので、そちらの二つの大会をやはり八〇二〇という大きなスローガンのもとに一体化して行おうということで、組みかえてことし始めて開催したものでございます。あと一つ、これまで成人歯科保健の分野で、二十歳から四十歳までの成人を対象とした歯科検診の事業というのがございませんでしたが、モデル的に枕崎市を指定をいたしまして、この成人歯科検診をこの運動の中でスタートをするということにいたしました。  続きまして、弗素塗布についてでございますが、一歳六カ月から二歳六カ月児までの間に、県単で三回ほど弗素塗布を行うという事業を進めております。賛否両論あるという御意見、御指摘をいただきましたが、御指摘のとおり弗素塗布につきましては、いろいろな方々がいろいろなことを言っておられますけれども、少なくとも歯科医師の診断に基づき、歯科衛生士がしかるべき量をしかるべき時期に、歯科保健指導の範疇の中で行う弗素塗布につきましては、副作用だとか、そういったようなものはないと。むしろ、弗素が水道水だとか、いろいろなところに多く含まれていて、意識外で入る弗素、コントロールのきかない弗素の摂取というようなことについては、注意をしなければいけないというぐあいに認識をいたしております。 99 ◯林 障害福祉課長 障害者の総合福祉センターの木材利用についてということで、御質問があったと御理解申し上げておりますが、ただいま基本設計の段階でございますので、今年度実施設計に入ります中で、いろんな団体の方々の御意見、専門家の御意見、また建築課、ああいうところとも十分協議してまいりまして、できるだけそういう方向で検討してまいりたいというふうに思っています。 100 ◯南 委員 八〇二〇運動についてはよくわかりましたが、弗素については、今、課長が申しましたように、弗素塗布によっての危惧すべきものはないというようなことでございますが、水道水その他の部分に含まれる弗素については要注意だというようなお話のようでしたが、一歳六カ月から弗素をこの幼児期だけにすればもう後はしないでいいというようなものなのか、あるいは小学校や中学校の生徒にはどうなのか。一時、小学校で弗素塗布というのが盛んに使われたことがあるんじゃないかと思いますけれども、そこらあたりについてはどうなんでしょうか。  それから、木材利用の件ですが、実施計画で検討していくということでございますが、えてして県はいろんな建物をつくるわけですけれども、なかなか木材利用が消極的じゃないかというように思います。県立の高等学校も建てられるときに、この木材利用についてお願いもしてきているんですけれども、いざつくってみると木材がほとんど使われていないと。最近、小学校、中学校で木材を使うようになっておりますが、小学校の体育館とか、あるいは中学校、鹿児島市でも吉野中学校の体育館が木造で今度でき上がったわけですけれども、最近は使われるようになってきてはいるようですけれども、公共的な建物に木材がかなり使われるようになったけれども、まだまだ使ってもいいんじゃないかという気がしますので、ぜひひとつ実施計画の中では、また同じやかたの中にあります林務水産部とも連携をとりながら、ひとつ木材の活用をお願いをしておきたいと思います。 101 ◯宇田保健予防課長 弗素塗布の効果につきましては、もちろん各年齢であるというぐあいに承知をしておりますが、ただむし歯発生の予防という観点からいたしますと、歯が生え始めるといいますか、外から見え始める一歳前後、つまり歯が幼いころにむし歯の予防のために弗素を塗布するということの方が効果的だということでございます。  以上です。 102 ◯南 委員 よくわかりました。とにかく歯がすべての病気を併発するというようなことも言われているようでございます。胃が悪くなるのも歯が悪いからだと、よく言われているようでございますが、ひとつ八〇二〇の運動がさらに前進されますようにお願いをいたしまして終わります。(「ちょっと関連でいいですか」と呼ぶ者あり) 103 ◯平山委員 今、八〇二〇運動の関連ですが、南委員の質問に。弗素塗布ですね。あれは一歳半ぐらいからやるんだと。生えかわったら、またやらないかんですよな。ですから、本当に言って効果的なのはどうなの。保健予防課長、生えかわっちゃうでしょう、一歳ぐらいのときに塗ったのが。後はまたやるわけ。その辺はどう解釈したらいいんですか。 104 ◯宇田保健予防課長 乳歯から永久歯に生えかわりました後も、永久歯に対して弗素を塗布すると効果があるということでございますが、基本的に乳歯の時代にむし歯をできるだけ予防しておくということが永久歯になってからの虫歯の罹患を予防するという、乳歯から永久歯までのむし歯の伝染というと何ですけれども、そういったようなものも防止するという効果もございますので、むしろやはり乳歯のときに弗素を塗布して、できるだけむし歯をなくすということが、永久歯に対する予防措置にもなるというぐあいに考えております。 105 ◯平山委員 私は歯のことはよくわからんのだけど、乳歯と永久歯の関係というのは、それはやっぱりそういう深い関係があるわけですかね。教えてよ、それちょっと。よくわからん。この機会にちょっと勉強させてもらおう。 106 ◯宇田保健予防課長 むし歯が生じるのには、先生も御承知のとおり、歯の質と口の中の環境といいますか、口の中の環境、つまり端的に言うとショ糖ですけれども、それと細菌、それと時間という四つの組み合わせでむし歯が生じると言われております。ショ糖と歯の質につきましては、ある程度長い期間、生活習慣が影響を及ぼしてきているわけですけれども、細菌につきましては、細菌の量が多ければ多いほど当然むし歯の罹患というのが高くなってくるわけですが、むし歯にかかっている歯というのは、それだけ細菌の量が多いわけですので、乳児のときにむし歯の数を少なくすればするほど、口の中のむし歯の原因になる細菌を少なく抑えられると。そのために弗素塗布を行うことが一次予防として妥当であるというぐあいに考えております。 107 ◯四元委員 安達部長が鹿児島県に着任されたのは平成六年の九月ということで、今お聞きしたんですが、たしか十二月議会だったと思うんです。先ほど平山委員の方から出ましたように、周産期医療の新生児センターのことで質問を本会議でしたことがあります。それで、今県の医師会も市立病院にぜひ増床をしてほしいというような要望も出ておるようです。市立病院であるけど、県下のそういう新生児というのを何か一手に引き受けるというような感じになっているもんですから、鹿児島市のということじゃなくて、県全体の問題としてとらえておるようですが、私どももぜひその方向で進んでもらえば、先ほど話が出ましたように鹿児島県の人口の確保、まず原点からですね。それから、正常な子供を育てるという、これはお医者さんに私どもが申し上げることじゃないんですけど、基本的な考え方もありますので、県のスタンスだけをお尋ねしておきたいと思います。県としては、その考え方にどうかということですね、それだけを聞かせていただきたいと思うんですけどね。 108 ◯安達保健福祉部長 少子高齢社会を迎えまして、本県でもさまざまな対策とっているわけでございますが、その中で子供を健全に産み、また育てるという中で、周産期医療の整備というのは非常に重要な問題だというふうに認識しております。現在、本県の場合、鹿児島市立病院という全国的にも三本指、あるいは悪くても五本指に入るような非常に高いレベルの医療機関がございますが、適切な周産期医療体制を構築するためには、そういった三次医療、いわゆる三次医療というところの整備も必要でございますし、また地域地域における中核的な二次医療的な施設も必要と。また、住民に最も身近な形で接する一次医療、診療所等の質と量の確保ということも重要かと思います。これら三つのレベルでバランスをとりながら、体制整備をしていく必要があるというふうに考えております。  その中で、三次医療の点について今御質問いただいたかと思いますが、三次医療につきましては、これは非常に高いレベルの医療でございますので、どこの医療機関でもできるというものではございませんし、またある程度非常に重症の方が来られるということから考えますと、いろんなところにつくっても、そのレベルを、医療の高いレベルを確保するのが非常に困難であるということから、県内に一カ所程度そのような施設が必要ではないかと。また、現在の医療レベルから考えますと、市立病院にそのような役割を担っていただくのが一番適切ではないかと考えておりますが、これにつきましては受け入れ側の問題もございますので、現在設置しております地域医療協議会の周産期医療部会の中で、こういった三次医療の問題も含めまして、周産期医療全体どうしていくのか、検討させていただきたいというふうに考えております。 109 ◯四元委員 お願いをしておきます。この問題、県全体の問題としてとらえていかんないかんだろうと思います。離島からの受け入れが大きい、パーセンテージで言いますとね。そういうこともありますので、鹿児島市あるいは市立病院等とも協議をしていただいて、ひとつ前向きに善処をしていただきますように、お願いをいたしておきたいと思います。  もう一点、先ほど奥山委員の方からも大変お褒めの言葉があったんですが、立ってまでお褒めいただきました。それで、これは障害児の方々にとってはぜひ必要なことだと。時に応じては、県というのは箱物ばかりに終始してという御批判もいただくようですけれども、必要なやつはどんどんつくっていかなきゃいかんという考え方が我々の考え方です。そういった意味では、こういったものは特に必要なものだということで、相当な金かけて、時間をかけてつくられるわけですけど、ただ一つ気になるのは、この絵を見ていますと周囲に人家がありますよね。民家。私も最近経験していることもありますので、ここらあたりの影響というのは十分配慮していただかんないかんと思いますが、そこらあたりに何か御迷惑をかけるとか、県の建物ができるから、あなたたち我慢をしてくださいというわけにはいかんと思うんですね。そういう影響があるのかないのか。できるだけ影響のないように気を配りながらやっていただきたいという前提のもとでお尋ねするわけですけど、そこら辺の心配はないですか。どうでしょうか。 110 ◯林 障害福祉課長 今回設置予定しております小野一丁目でございますが、前面はちょうど甲突川になります。後ろの方はちょっと坂になっておりまして、丘陵のような感じになっておりまして、建物全体が建つことによって影になったりとか日照権の問題とか、そういうものは出てこないんじゃなかろうかと思っております。なお、ちょうど建物全体が、東側が裏の方に甲突川から見た場合になります関係上、影の方は甲突川の方に差すということになります。(「いや、東側にはならんでしょう」と呼ぶ者あり)  甲突川の反対側になって、裏の方から日が差すという格好になりますので、日照権の問題は出てこないと思っております。ただ、やはりこういう建物を建てます場合には、やはり周辺の方々にお集まりいただいて、これが実施設計等ができましたときは、ちゃんと改めてまた説明をさせていただきたいと、このように思っております。 111 ◯四元委員 まさにそのことをお願いをしておきたいと思ったんですが、やっぱり地元とのコンセンサスというのは大事だと思いますので、今、課長のおっしゃられるような形で、ぜひ進めていただきたいと。せっかくいいものができるんですから、みんなに喜ばれながらつくっていくという形のをですね。ただ、建物をつくりますと、私のところも今三階建てが目の前にできますけれども、何かかんか迷惑かかりますね。何もないようだけど、音、騒音とか、これは皆無ということはあり得ないわけです。そのためには事前の説明というのは必要で、最初で御理解いただいているとスムーズに事が運んでいきますので、そのようにぜひお願いをしておきたいと思います。終わります。 112 ◯上原委員 部長の主要施策の説明でもありますが、今回本年度、県においては、すこやか長寿プランの中でターミナルケアに積極的に取り組んでいただきまして、県民としても大変心強く思っているし、また全国に先駆けて鹿児島県が県として取り組んでいること、これは私は県民の一人として全国に対して誇りを持てることだなと大変喜んでおります。  最近、京都の京北病院の院長が、いわゆる安楽死ということで、一九九一年の東海大で起きた事件に続く世間の耳目を引く、また社会的な大きな課題を持った事件が発生したわけでありまして、このことは横浜地裁の判決を見てみますと、安楽死を消極的に容認する四つの条件が出ておりますが、その一つに患者が耐えがたい苦痛に苦しんでいる、二番目に死期が迫っている、三番目に患者の肉体的苦痛を除去、緩和するために方法を尽くし、他に代替手段がない、四番目に生命の短縮を承諾する患者の明示の意思表示があるということであります。このことから言いますと、京北病院の院長の施した医療というのは、私は心情的には認めることができる部分があるとしても、これが尊厳死でなく安楽死となった、その原因は二つあるんじゃないかなと思います。
     その一つには、まず鹿児島県でも鹿児島県尊厳死協会というのを、もとの衛生部長の内山先生が主催してなさっておられますけれども、生前にリビングウィル、みずからの尊厳死を意思する、そういう書類を残していなかったと。この患者がですね。このことに一因があると思います。もう一つは、私もいろんなお医者さん、あるいは医療関係者の方々に、がんの末期の痛みというのはとれるのかとれないのかということを、機会あるごとにお教えをいただいております。そうしますと、権威はなくても、ある人でもそうですが、がんの末期の苦痛の除去に携わっている詳しいお医者さんのお話によると、九五%はとれますと。とれない場合は、残りの五%、これは傾く眠るという漢字を使うんだそうですが、傾眠させて差し上げれば、その痛みはとれるんだと。すなわち、山崎章郎・聖ヨハネ桜町病院のホスピス部長の言によりますと、モルヒネなどの鎮痛剤を十分に使用してもとり切れない痛みがあったとしても、大量の鎮静剤や麻酔剤を使えば、患者さんは痛みを感じずに眠ることができると。肉体的な苦痛は安楽死を認める理由にはならないとありますが、結局最終的にはその傾眠という方法を使うならば、痛みは一〇〇%とれるんだというふうに私は判断をしておるわけであります。  今後のこういう安楽死事件の再発を私は防止しなければいけないと、予防しなければいけないと思う立場から申し上げるわけですが、いろんな方々から私のところにも電話があったりします。その中で、普通の病院に入院をしているんだけれども、その奥さんからの電話ですが、痛みがひどくて、口に、代表的な話ですけれども、ハンカチを押し込んで、ほかの患者さんの迷惑にならないように転げ回っていると。そういう話もありまして、私の知っているお医者さんにその患者を紹介をして見てもらったところ、すぐ即日痛みがとれて大変感謝されたと。そういう実態も具体例としてあるわけですけれども、私がお願いしたいのは、結局痛みというのはWHOのあの処方によってですかね、やっていけば必ずとれるわけでありまして、しかしそのとれる痛みをとれないお医者さんがたくさんいらっしゃるというのが現実だと思うんです。  そこで、今日のお医者さんというのは、患者の死は、医学、医者の敗北であって、やっぱり治癒させることが最終目的なんだと。そういう観念をお持ちになって良心的に患者さんに接しておられると思うんです。私は、この死は敗北であるんじゃなくて、治すか治さないかが医療の最大の目的ではなくて、もう先が見えた患者さんに対しては、むだな延命治療ではなくて、どうすれば痛みをとって差し上げることができるかという、いわゆるペインクリニック、ここいらのノウハウを、特定のお医者さんだけじゃなくて、県内のたくさんのお医者さん方に普及をしてもらう。そして、それを患者さんに施してあげる。そういうために県としては、例えば医師会もおありでしょうけれども、何かそういう痛みをとる、治療するのから痛みをとるのに切りかえる引き際といいますか、そこいらの判断も大変難しい問題でしょうけれども、判断の時点と引き際の時点と、それから痛みをとる、そういう啓発をする、何かそういう方法はどうすればいいかなというふうに思って今質問しているわけですけれども、教えてみてください。 113 ◯重松高齢者対策課長 御案内のとおりターミナルケア懇話会につきましては、県議会議員の先生方の働きかけもございまして、先般第一回の懇話会を開かせていただくことができました。その中で、議論といいますか懇話という位置づけで、いろいろとお話をしていただくという内容につきましては、今、委員お話ございましたような具体的な医療技術の面のいろんな情報を、そこで話題にしていきながら周知徹底をしていくというふうな側面もございます。それから、もう一つは、県民一般の方々、これががん等の末期患者、あるいはその御家族の中には、最近特に単なる延命治療ということではなくて、適切な疼痛管理といったものが行われる中で、できるだけ穏やかな末期医療を受けたいというふうなニーズも非常に強いということもございますが、いかんせんこの問題はいろんな価値観がある問題でございまして、そういった意味では幅広くいろんな議論といいますか、話の話題提供といったものをしながら、社会的な環境といったものを醸成していくということが一つ大きな必要性があるというふうなことでございまして、懇話会の中でも話をしていただくと。それから、もう一点としましては、医療技術の面で、これはもう御案内のとおりで単なる延命じゃなくて、そこに緩和ケアといったものを持ち込んでいくというふうな考え方、それからさらにはそういうテクニック、いわゆる技術的なテクニックだけではなくて、精神的な支えとなっていくような医療のあり方とか、そういったいろんな議論がございますので、そういったものについても話題にしながら一般にも周知していくと。  あわせまして、委員御指摘のとおり、医療現場で奮闘されておられますお医者さん方にもいろんな考え方がある、あるいはいろんな最新の技術についての考え方があるということを御紹介できるような場にしたいということもございまして、懇話会を通じてそれを行うと同時に、またその中で議論になりました、話題になりましたような内容につきまして、またお医者さん、あるいは医療現場の方々に対しましても、医師会等の御協力も得ながら、最新のそういった情報を提供する研修というとおこがましいですが、そういった事業も今回取り組ませていただこうということで、技術的な面、あるいは社会的な環境の面あわせて、そういったいわゆるターミナルケアのあり方というものを、県民の皆さんにもお医者さん方を含めて、環境を整えていきたいということで取り組んでいるところでございます。 114 ◯上原委員 大変百点満点の御答弁でありがとうございます。最終的にもう一回申し上げておきますが、今のそれでいいんですが、私は、お医者さん方がいいかげんだと、そういう意味じゃないんです。痛みをとること、そのことを勉強するような、そういう今、課長が答弁された形でいいですから最優先するような、そういう観念も啓発してほしいと、そういうことであります。現場のお医者さん方には心から感謝申し上げております。終わります。 115 ◯尾辻委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 116 ◯尾辻委員長 ほかにないようですので、これで県政一般を終了いたします。  以上をもちまして、本日の審査は終了いたします。  あすの委員会は、午前十時から開会し、環境生活部の審査を行います。  本日の委員会は、これで散会いたします。  御苦労さまでした。         午後二時二分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...